レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第14節 vs 秋田戦





目次


  • 勝ち癖負け癖
  • アジャスト
  • 準備したもの、積み上げてきたもの
  • これから問われるもの
  • 最後に本音を添えて…

こんにちは、宮本です。
レバンガにとって、いや秋田にとってもかなり重要だった今回のゲーム
結果は1勝1敗でした。

初戦終了後、結構メッセージだったり、連絡もらいました。
ありがとうございます。

なんで勝てないの〜
なんかいつもと違わない〜?
今日どう思いましたか〜

焼肉食べながら見ていましたが、僕も初戦は勝てたゲームだったと思います。

今回は10年間のコーチ経験、またトップコーチから学んできたことを考えながら、このゲームを振り返って見たいと思います。




勝ち癖負け癖


今回、2試合通じて、レバンガにも秋田にも試合を決めれそうな場面がたくさんありました。
どちらのチームもそれを掴みきれない展開
見ているファンとしてはもどかしさが募る展開だったと思います。

僕は…声にならない声を何度も出しました。
なんで〜…とも思いました。

ファウル、ターンオーバー、連携ミス

初戦は両チームともターンオーバが20を超え、2試合目は両チームともターンオーバーが15を超える。

2試合ともファウルアウトも出ました。
なかなかそんなゲームないのではないかな…と笑

そういう部分はある意味、スポーツでいう勝ち癖負け癖という部分なのかもしれません。




乗りたい波に乗れない。
連携がうまく流れない。
些細なミスをしています。

バスケットボールは時間とのスポーツでもあります。

このシュートを決めればヒーローかもしれない。
このシュートを決めたら、突き放せる

しかし、そういうシュートはショットクロックなどがギリギリだったりする場面が多数あります。

どちらのチームも慎重になる。
ハードなディフェンスに冷静さを見失う。

という展開で、(オープンにはなっても)時間ギリギリのシュートや難しいシュートはなかなか決まりませんでした。

そういう時間というプレッシャーというものもチーム状態が見えてくる1つの要素だと思います。

いいバスケットを展開していても、その時間との戦い、コート内での時間の共有できていない。
それは2チームにとって負け癖というものがあるのかもしれないなと感じてるゲームでした。




アジャスト


レバンガは千葉戦では見れなかった秋田に対するアジャストが見えました。

ピックアンドロールに対する守り方など、僕は全てゲームの守り方をメモしていますが、ネト時代とは違う守り方が多々見えました。

それは富山戦とも若干違う。
秋田がこのようなピックを仕掛けてくるから、最初からこう守ろう

というような秋田の起点を潰す守り方が随所に見えました。

練習時間が少なかったこともあり、コミュニケーションミスのようなことも多くありましたが、チームやスタッフ陣のこのゲームにかける想いはそういう部分に現れていたように思います。

今までに比べたら、アグレッシブルさのようなものがなかったかもしれません。
ボールに対するプレッシャーも強くなく、早く仕掛けるのはローポストの外国籍にボールが入ったときのトラップくらいでした。

秋田は外国籍選手の得点力と彼らをスクリナーにしたピックアンドロールでのガード陣の破壊力
そこを勢いつけてしまうと手がつけられなくなってしまう。

そのような相手に対する対応をアジャストと言います。
そのアジャストがしっかり頭の中では行われていて、意識されていたのだと思います。




準備したもの、積み上げてきたもの


秋田に対してのアジャストは、個人的に富山戦の後から行われていたのかもしれないなー
と感じました。

千葉戦を捨てるとは言いませんが、そこはコーチの構築の部分かもしれません。

もしかしたら、内海さんは今度からこういう場面はこう守る可能性があるよ。
と富山戦の前、富山戦後の練習で行っていたのかもしれません。

プロ選手ですから、言えばすぐできるもののように思えるかもしれませんが、なかなかそううまくも行かないと思います。(と僕は思っています。)

インサイドのカバーダウンからトラップ
ピックアンドロールの守り方
ボールマンプレッシャーの仕方

ネトさんから変わり、その辺が変化が見えてきて、秋田戦は富山戦とはボールマンのプレッシャーの掛け方が違う場面が多々ありました。
(富山戦は富山戦で違った)

また、オフェンスは内海さんのスタイル(女子代表時の個人的位イメージ)と昨年のレバンガのセットオフェンスが何個か復活していたように思います。

内海さんはおそらくディフェンスは再構築をしつつ、オフェンスはそんなにいじらず、昨年のセットを何個か引っ張ってきたのだと思います。




しかし、セットオフェンスが素晴らしければバスケットボールはうまく行くものではなく、そのエントリーの仕方、フロアバランス、動きのタイミング、コミュニケーション
などが問われます。

すごくうまくいった。という印象はありませんが、ボールが展開されてからのエクストラパスやトラソリーニ選手の絡み方を見る限り、それを使うことで、成功することではなく、成功イメージに近づける目的があるように思います。

結果、オフェンスのボールの動きなどは良くなっています。

ただ、それ以上の部分や些細なターンオーバーは修正しなくてはいけない部分で、今日の最後のインタビューでも話していましたが、練習する時間がない中で、最善の策を考え、今週は1週間練習ができるので、福岡への対策と少しテコ入れがされるのだと思います。

今日まではある意味、昨年の積み上げてきたものとディフェンスの部分で準備してきたことで戦ったゲームだと感じました。

プレータイムの偏りに色々感じた方もいると思いますが、(特にPGが退場して山本選手が使われないなど)ここまでにできること、ここからをきっかけにステップアップするためのことを考えた策だったのだと感じます。




これから問われるもの


しかし、今後そのままでいいとは思いません。

昨年のバスケが少し戻ってもそれは進化ではなく、退化であり、窮地を救う術としてベストではないと思います。

ここから半月、福岡以外はホームゲームなので、練習に時間が使えます。

その中で、内海さんに問われるのは、いい方向に舵を切りながら、新しいチームケミストリーを起こすことだと思います。

先ほどもあげましたが、ゲーム1でPG2人が退場しながら、山本選手が使われませんでした。

前回、僕は内海さんはリアリストだと感じていると書きました。
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第12節 vs 富山戦




おそらく、選手にいいイメージを作るために昨年のセットオフェンスなどを引っ張ってくる中で、ドブラス選手以外の新加入選手を使い切ることができなかったのだと思います。

ましてや水野さんが作ったレバンガバスケはかなり細かい約束やルールがあることで有名

それを数週間でやれという方が無理です。
また、内海さんはここで選択肢に入らない悔しさよりも、この状況で準備せずに山本選手をコートに出して、彼に敗戦をリスクを追わせることを避けたのだと思います。

極限の場面(ゲーム1の延長のような)で彼や溝口選手を使わなければ、フラストレーションはたまるかもしれませんが、敗戦の責任を負わせるリスクもなく、ゲーム1の敗戦の責任は結果的に内海さんが背負えることになります。

指導者とはそんなことを考えています。

もちろん、そんな場面だからこそ、思い切ってやってこい!!
という送り方もありますが、今年加入して、チームがうまくいってない中で、山本選手にかけることは…僕はできないかなと。笑

内海さんのリアリストな部分が垣間見えた瞬間だったように思います。
それは悪い言い方をすれば、偏りとみる人もいるかもしれません。

ゲーム1を勝っていていればPGの代替えは名采配
負けたら、なんでPGを使わないんだ

と言われます。内海さんは後者を選びました。それが内海さんだと僕は思っています。

しかし、今後、山本選手や溝口選手をうまく使って行く手腕が問われると思います。
この半年、また可能なら、福岡戦でうまく絡ませられるようなゲームにしたい。

まだまだチーム状況がいいとは言えませんが、らしさは少しずつ出てきました。
状況も状況だけに選手も必死さがあります。(それがいい方向に進むか、悪い方向に進むかもコーチの力の見せ所)

福岡戦の戦い方、そして理想は連勝で、千葉、東京とのホームゲームを迎えたい。




最後に本音を添えて…


僕はプロレベルのコーチではありません。
しかし、アマチュア、部活でも試合後に、どうしてうちの子を使わないのか!!

と言いにくる保護者さんは多いです。

そこに明確な理由があれば、納得してもらえますが、それがなければ、見ている人たちもフラストレションがたまります。

もしかしたら、そんな気持ちのブースターもいるのかなと感じたので、今回ちょっと指導者目線で書いて見ました。

もちろん僕が感じていること、分析が正しいわけではありません。

そして、僕は何より山本選手のゲーム1の気持ちを考えると自分も経験したことがあるので、応援したいと思うし、彼がこういう経験を糧に伸びていける選手です。

正直、ちょっとこんな時に伊藤大司選手がいれば〜…

と何度も感じる秋田戦でした。笑

でも、必ず山本選手はやってくれる。そんな選手だと思います。



以下ここまでの連載
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第1節 vs大阪
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第2節 vs渋谷
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール OF編 No.1
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第3節千葉
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第4節栃木 No.1
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第5節千葉戦
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第6節 vs栃木No.1
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第7節 vs三遠
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第8節 vs渋谷
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第9節 vs新潟
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第10節 vs川崎
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第11節 vs大阪
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第11節 vs大阪
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 天皇杯編
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール ネトHC解任
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第12節 vs 富山戦
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 個と組織



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