B think ~ スポーツ選手のメンタルヘルス~





目次


  • スポーツ選手のメンタルは強いのか
  • そもそもメンタルの強さとは
  • 心技体の疑問
  • Bリーグに必要なのはメンタルへのアプローチではないか

こんにちは、宮本です。
バスケやスポーツの残念なニュースが日々飛び交っています。

正直、長くバスケ界にいて、部活だったり、スポーツ選手の教養のなさ、特別扱いというのは、特にバスケはひどいと感じるので、そのようなモラル的な部分も大いにあると思います。

その中で今回はスポーツ選手のメンタルヘルスについて考えて見たいなと思いました。
理由としてはスポーツの中で残念なニュースが多く出てくることもありますが、ニュースを見ていれば、なんで…?というニュースがたくさんあります。

非常に残念です。そこに関しては残念としか言いようがありません。
もちろんメンタルだけでなく、人としての教養…という部分の人もいるかもしれませんが…笑

ただ、心のあり方について理解や考えることが僕らの生活の中でどれくらいあるでしょうか。
日本だと、諦める。辛いという言葉は負けた。と似た意味で捉えられます。

僕らファンからすれば、プロスポーツ選手はある種のヒーローで、すごい人
プレッシャーもはねのけて、紳士な存在のような、完璧なイメージがあるのかもしれません。
完璧だからこそ、プロ選手になれたのだと。

しかし、実際はどうなのでしょうか。
僕は違うと感じています。

日本のスポーツがレベルアップしていくために、
選手たちが心、メンタルというものを理解し、受け入れたり、トレーニングしたり、だれかの力を借りたりしなくてはいけない部分も多くあると思いますが、ファンもそのあたりの理解を深めていかなくてはいけないように思います。
理解していけば、かける言葉、接し方が、選手の何かを未然に防ぐことになるかもしれません。

僕はメンタルヘルスの専門家ではありませんが、そんなことを少し考えて行きたいなと感じています。




スポーツ選手のメンタルは強いのか


少し前に、驚きの記事が出ました。
NBAのスター選手ケビンラブがメンタルに問題を抱えている。
ケビンラブのパニック障害

また、Jリーグに加入した世界的スターのイニエスタ選手もメンタルに不安を抱えていた頃があったという記事もありました。

先日横浜ビーコルのマックレア選手の記事もSNSで読みました。

スポーツ選手はメンタルが強いのか。
僕は強いと思います。

しかし、それはおそらくみなさんが考える強いとは少し違う印象を抱えています。

有名人なども心の問題で活動を休止するなどがあります。

僕らは簡単にあの人はダメだなんて言葉を出してしまいがちですが、それをいうのであるなら、その舞台を経験してみるといいと思います。

数万人の前のプレーができるか。
演技ができるか。歌が歌えるか。など

そういうパフォーマンスをできる彼らはもちろん才能があるのかもしれません。
しかし、ものすごい努力と経験を重ねてきたことで、そこに立ち続ける存在になっていると僕は感じています。
また注目を浴びれば、危ない話や誘惑、様々な望まない危険も自分に近寄ってきます。




そこに立つためにはかなりのメンタルの強さが必要ですが、強さとは弱さと比例していると僕は考えています。

日常生活でもそんなことを感じるときはないでしょうか。
いつでも元気な人ほど、1人でいるときに静かだったり、面白い人ほど、実は繊細だったり。

僕はプロスポーツ選手もものすごい強さを発揮するのはその対極に弱さがあるからだと感じています。
その弱さに打ち勝つために日々のトレーニングに取り組み、そこで得た自身が大舞台でのハイパフォーマンスに繋がるのではないでしょうか。
選手の中には不安だから練習する。という人も少なくありません。

心の裏を見れば、何か尖ったものがある人ほど、見えないところに問題を抱えているものだと僕は指導者生活の10年でも感じました。




そもそもメンタルの強さとは


そもそもメンタルが強さとはなんなのでしょうか。
僕の中で、それは自分の弱さを自覚していることだと思います。

だから先ほど書いたNBAのケビンラブ選手は自分が心に問題を抱えていることを公表する。
それこそが本当の強さであり、それをひた隠して、強く振る舞うことが本当の強さではないと思います。

日本には言わない美徳のようなものがあります。それ自体は別にいいと思いますし、自分自身もそんな時があります。

しかし、言わないことで、自分の中で消化できないことはたくさんあり、それを解決する方法はだれかの助けが必要な場合がたくさんあると感じています。

日本は諦めるとか苦しいということが弱さと捉えられる環境が多いため、それらの気持ちを押し殺して過ごしている人は実は多いのではないでしょうか。

もちろん、様々なことを乗り越えて強くなる必要があるので、一概に全てができせん。やりたくありません。ではいけませんし、昨今、すぐにハラスメントと言われる環境もあります。
正直、難しすぎます。笑




僕も指導者時代に自分はこうやったらいいと思うよ。
と学生に伝えたら、それは、強制でパワハラだと言われ笑

自分でやってみたら?と言ったら、それは放置で見捨てるのか。と言われたことがあります。笑

正直わけがわかりませんでした。

しかし、今振り返って考え直すと、そもそもその選手の家庭環境や生活、そこまで経験の中で、メンタル的に問題があり、その不安が人の意見を聞き入れられない。などの答えになっていたのかもしれないと感じました。

もちろん逆の経験もあり、誰にも相談できずに、眠れない。言葉が出てこない。理解できない。感情が抑えられないなどの経験もありました。

ただ、現実こういうことが多く起こっていて、なんで?という事件や事例がたくさん起こります。
もしかしたら、自分もそっち側の人間になっていたかもと思うと、正直、人ごとではありません。

言わないことが強さ、見せないことが強さ
という日本人の美徳のようなものはこれからも、本当の意味でスポーツ選手のメンタルを考えるきっかけの邪魔をするのかもしれません。

またバスケの不祥事も然りですし、サッカーや野球でも不祥事は必ず年に何度か起こっています。




普通に考えればわかるじゃん。
普通そんなことしないよ。

ということもそもそも普通を考えられない教養のなさもスポーツ界は問題かもしれませんが、そういうことを示すこと、行動を起こすことで自分はすごいんだ。みたいな存在を示したいと感じている人もいるのかもしれません。

それもきっと過去の生活の中で染み付いた弱さが原因なのではないでしょうか。

勘違いなども同じかもしれません。注目を浴びることで自分がスターになったような気分
それこそメンタルの強さが問われるのかもしれません。
周りの様々な声に問わられずに、自分の心の声にしっかり耳を傾けて、今、やるべきことをやる。

それはとても大変なことで、自分の弱さを知らないとできないことだと思います。

それが不祥事だったり、事件、パワハラ、体罰などの根源の1つになっているかもしれないと僕は感じています。




心技体の疑問


心技体とよく言います。
心は大事だよ。と多くの人、指導者が言います。僕も言います。
果たしてその心とは一体なんなのでしょうか。

インタビューなどで聞く常套句は、「厳しい練習で、技術だけでなく、心も鍛えてこれたので…」のような言葉です。

もし、厳しい練習に耐えてきて、心が強くなるのなら、日本のスポーツ選手は事件を起こさないでしょう。世界中で結果も出しているはずです。

朝から晩まで練習したり、ひたすら無意味な走るトレーニングを続ける部活動があるわけですから、日本は世界でも心の強い国になるはずです。

まだまだ日本は練習をこなせば心が強くなると感じている国だと僕は思います。
もちろん、追い込むことも必要だとは思います。

しかし、追い込むから強くなるのではなく、やはりそこに心の在り方との向き合いが必要だと思います。

僕らの日常の生活でも、気分が乗らないときや、イライラするときがあります。
東京などで生活していると、道や電車で怒っている人をよく見かけますが、心が弱い、または何か問題を抱えている証拠なのだと思います。

何か問題が起こった時に、状況をみて冷静に対処する。
そもそも起こらないように気をつける

それが心の強さであり、追い込むのではなく、それも日々自分自身や誰かから問いかけたり、会話をすることでの練習が必要だと感じます。




Bリーグに必要なのはメンタルへのアプローチではないか


Bリーグに限った話ではないと思いますが、Bリーグが誕生して、トップリーグが拡大し、そして注目も格段に変わりました。

選手は成長したと思います。
日本代表も好調です。

しかし、それは全員に当てはまることでしょうか。
そこにはどれだけ講義などをしても解決できない何かが必ずあると思います。

そもそも、注目度、メディアへの扱われる度合いもチーム差がありますが、SNS発信が盛んなBリーグはいやでも、見てしまう言葉があります。
それを見なければいいじゃんといえばそれまでですが、気になる人もいるはずです。

トップリーグとして18チームの1部のチーム。
実際、旧リーグでは2部相当のチームや会社員だったという選手もいます。

それがダメだというわけではありません。
僕が考えたいのは、そんな中で突然、プロ選手として注目を浴びるようになった選手がどれだけいるのか。その人たちにとって今、自分の存在を理解し、心をコントロールできているのか。
不安はないのか。辛さはないのか。ということを考えなくてはいけないと思います。

また、Bリーグというリーグが誕生したことで、有能な大学生は卒業後プロ選手になります。

はい。あなた今日からプロです。と雑誌や地元メディアに取り上げられ、注目を浴びる。

そんな選手たちはメンタル強いのでしょうか。
僕がその立場だったら、絶対に調子に乗ります。
そして、結果が出なければ叩かれる。

彼らに対して、何か心の在り方や話を聞いてくれる存在、教えてくれる存在はいるのでしょうか。
役職で言えば、メンタルヘルス、カウンセラー、セラピストなどをおいているクラブがどれだけあるのでしょうか。




今、盛り上がっているからいいですが、(良くない問題も多々ありますが)
ここから人気が下降したら、どうなるでしょうか。

自分はいらないと言われるかもしれない。
敗因だと誹謗中傷の的になるかもしれない。

Jリーグで人気が下降し、クビを切られ、事件などで名前を目にした選手もたくさんいます。

僕はプロ選手は完璧だからプロ選手だとは思っていません。
また、だから不祥事が起きてもいいとも思いません。

そういうスポットライトの浴びる世界に、心の問題が必ずあり、その心の問題は、簡単に言えば、調子に乗ることもそうですし、それがありえない不祥事を起こすかもしれない。

逆に追い込まれて、心が持たなくなってしまい、プレーそのものができない。
そんな選手もこれから出てくるはずです。

心、メンタルを考えたときにBリーグが今するべきことは、それらのケア体制を整えることが1つ挙げられるのではないでしょうか。




先日不祥事を起こした選手の早期復帰という話がありましたが、僕はそこに関して何かをいうつもりはないですが、では彼が早期復帰をしたとして、彼がしっかり自分を律して、いろんな不安や怖さを向き合ってバスケットボールを続けていけるリーグになっているのでしょうか。

不祥事を起こした選手は、コートにたてばそういう目で見られます。
それは一生ついて回ります。必ずそこにはいろんな意見、感情が交差する。

今後不祥事を起こさないように選手の心をケアをする
メンタルを作っていくという取り組みはリーグとして必要なことなのではないかなと僕は感じています。

皆さんはどうお考えでしょうか。

僕はプロ選手はメンタルが強さと弱さが共存している。
しかし、今まで注目されていなかったからこそ、そこまで気づいていない選手が多いと感じています。
また、そこに対するリーグの進化がないとこれから先のリーグの発展もないのではないかなと感じています。

今後、不祥事や事件で悲しい想いをする人がいてはいけないと思います。




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