第12節 滋賀レイクスターズ vs 三遠フェニックス




目次


  • 三遠の遂行力と修正力
  • フロアバランスの攻防
  • 滋賀の個と組織
  • 狩野選手のパートナーとして
  • 鹿野選手のシュート

こんにちは、宮本です。
激戦となったこのカードを見逃し配信で見ました。
特に印象に残ったゲーム2をピックアップして今回書いて行きたいと思います。

現在滋賀は西地区最下位、三遠は中地区5位ですが、個人的にどちらのチームもすごく好きで、バスケを考える上で、自分自身のバスケ感ともすごく共通項目を感じるクラブです。

過去の滋賀と三遠の特集
ホームタウンに行ってみた No.4 滋賀レイクスターズ
B think 〜新加入選手から考える滋賀レイクスターズ〜
第10節 三遠ネオフェニックス vs 滋賀レイクスターズ
第10節 三遠ネオフェニックス vs 滋賀レイクスターズ No.2

よかったら合わせてご覧ください。

今回はこのゲームからバスケを考えて行きたいと思います。




三遠の遂行力と修正力


まず、三遠に切り込んで見たいと思います。以前三遠に関して書いたところブースターの方から
「知らなかった。」
「そこまで気にしてなかった」
などのコメント、メッセージを頂きました。

三遠のバスケットボール、藤田HCの構築するバスケは個人的には本当に勉強になります。
ぜひですね、そんなことも気にして見てもらい、今回のことも何か観戦のプラスになればと思います。

このゲームで三遠の遂行力と修正力にはさらに磨きがかかっていました。

プレーのつなぎの部分の連動
1つのプレーが終わってから次の選手がそれに反応して動き出すタイミングの良さ

スクリーンセットのタイミング、使うタイミングの良さ
動きの中に使われるスクリーンのタイミングが素晴らしくて、どのプレーもスクリーンが効果的に使われている場面が非常に多い。

スペースアウトやリプレイスの徹底
スペースアウト(スペース開けること)、リプレイス(もといた場所に戻ること)などの動きが常に行われていて、ボールや人の動きが停滞することが少ない

また、それらを行われているのは、おそらくオフェンスの全体像、またディフェンスの守り方の想定までかなり念密にトレーニングされていると思います。




このゲームスリーポイントの確率や滋賀の方が高かったです。
(滋賀43.8%、三遠33,3% どちらも成功は7本)

個人的に三遠の方が成功していたイメージが強い気がしています。(主観)
それはデザインされたオフェンスの中で、ある程度同じような展開、またこのスリーは決めたいと感じさせる展開、もしくはキャッチした瞬間に入ると感じる展開が多かったのだと思います。

三遠はおそらくそれぞれの選手が打つべきスポット、展開や順番が構築されていて、この時ならここで、この選手がシュートを打つと想定されているので、思い切って全員がシュートを打てる。
(ダメな時は次の展開につなぐ、作り直す)
大事な局面で多くシュートが成功したり、崩し切ってのシュート(いいセレクション)が多かったのだと思います。

藤田HCの構築、それに対するトレーニング(勝手に想像)、選手同時のコミュニケーションのすり合わせ、三遠のバスケットは正直僕には魅力だらけです。

またそういう構築があるからこそ、少しのタイミングのズレやスポットのズレも流れの中で修正してプレーを継続して行くことができます。

このゲームは終始接戦でも、それを遂行し続けた三遠のすごさを感じました。
優勝候補クラスのチームになった時もそれができるかが三遠の課題なのかもしれません。




フロアバランスの攻防


フロアバランスでも、やはり三遠はスペースをうまく活用していました。
一方やはりここにまだ難があるのが、滋賀ですが、このゲームはエナジー全開でこじ開けてきたというのが僕の正直な印象です。

しかし、フロアバランスというのはすごく大切で、どちらもキーポイントは日本人インサイドなのかなと感じます。

滋賀も1Q途中に荒尾選手が入ってから、リズムが出てきました。
そのタイミングで狩野選手のスリーを決め切った個の力
それらによって、流れを一気に持ってきて、三遠が走りそうだった展開に歯止めをかけました。

三遠は、太田選手がしきりにベースラインギリギリを使い、ゴール下の動きを繰り返します。
それ自体もやはり、三遠のオフェンスのフィロソフィーとして構築されているものだと思います。

太田選手は自分が決めなくとも、しっかりと見方が切り込むスペースやジャンプショットを打つスペースを提供してくれます。




ペイントが狭くならないことで、三遠はよりスペースを効果的に生かしてきます。
三遠の場合はコーナも効果的に使い、またドライブからキックアウトなどで、アウトサイドシューターに正対してキャッチアンドシュートを打つ場面を作ることによって、シュート成功率を向上させています。

さらにヘルプが来れば、そこからエクストラパスでコーナーやウィングに飛ばしスリーを打ってくるので、ヘルプが間に合わずアウトナンバーでシュートが打てる。

また、おそらくそういう場所、展開から打つことを理解して、トレーニングもそこからの展開でのシュートを組み込んでいるので、成功率が向上するのでしょう。

一方滋賀はそこが課題で、やはりインサイドでボールが止まったときなどに、周りの動きが止まったり、逆にゴールに飛び込んできたりで、スペースが偏る。ボールが止まるので、そこの再構築は必要のように感じます。




滋賀の個と組織


滋賀は一撃に特出した個が集まるチームだと思います。
ある意味、スラムダンクの湘北っぽいチームと言えるかもしれません。

だからこそ、敗戦していても、そのエナジーや可能性にワクワクする部分があるのかもしれません。

ラワル選手はバンクシュートを武器に1on1を構築していますし、狩野選手はこのゲームもそんなスリーポイントありか?というスリーを決めてきます。

コントロールという部分ではこのゲーム怪我で出場のなかった伊藤選手や二宮選手

切り込んでいける高橋選手もいますが、全てにおいて高い水準の選手は正直いないかな…
と言えるかもしれません。

その個性をどうやって組織として最大化するのか。

それはショーンデニスの手腕の部分が大きいように感じます。

実際、激戦でオーバータイムまで行ったこのゲームですが、バスケットボールの構築としては、正直圧倒的に三遠の方がよかったです。

しかし、それでもそこを割っていけるだけの個の魅力がそれぞれにあるのなら、それを最大化する方法はなんのか。
それを見つける必要があるのかもしれません。

枠にはめてしまうのではなく、かなりエッジのきいた尖った形になるでしょうが、それが噛み合った時に恐ろしい強さを作り出せる可能性がある気がしていますし、僕自身も勝ててないのに、何かワクワクするレイクスのバスケットボールの魅力はもしかしたらそこなのかもしれないと感じています。

言い方に語弊があるかもしれませんが、ある意味、完成させてはいけないチームなのかもしれません。



狩野選手のパートナーとして


そのきっかけを作れるのは、以前も書きましたが、やはりキャプテンの狩野選手だと思います。
このゲームピックプレーからプルアップのシュート(ドリブルからのシュート)でスリーを量産
17得点しました。

シュートの中でプルアップが1番難しいと言われているのに、彼には全く難しく見えません。

レバンガ北海道において、折茂選手のスリーは3点以上の価値がある。
と先日書いたのですが、彼もレイクスにとってそんな価値を持つ選手だと思います。

それを最大化するのは誰か。

それが新加入の中村選手なのかもしれない。改めてそう感じたゲームでした。
以前もそのようなことを書いたのですが…

このゲーム中村選手は4Q途中でファウルアウトしてしまいました。

ファウルやミスが起こるたびに真っ先に中村選手の声をかけていたのが、狩野選手です。
もちろんキャプテンとしての責任や想いもあるでしょうが、彼がもっと得点を取るためには、ドライブで切り崩してディフェンスを寄せてくれるスラッシャーが必要に感じます。

狩野選手の爆発は確実にレイクスを今の窮地から救うはずです。

この2人の共鳴が今のレイクスの状況を打破してくれるのではないかと僕は感じています。




鹿野選手のシュート


最後にフリースローを放った鹿野選手
僕が知る限り、彼の外したフリースローをせめる人がいなかったこともレイクスの魅力に感じます。
(現場がどうだったかはわかりません。)

45分戦って、本当に少し、ずれてしまった。

これは超個人的に彼が高校時代から僕は存在を知っています。
学年が同じで、埼玉の強豪春日部高校のエースとして、インターハイにも出場していました。

友人に同期の選手がいるので、いろんな話も聞いたことがあります。

僕からすれば彼は雲の上の存在で、むしろ最後に彼にボールが回ってきて、スリーを打って、ファウルをもらい、そして外してしまった。

それは事実です。

ただ、同じ87年生まれの選手として、ベテランと言われる世代ですが、ここでシュートを打つチャンスが巡ってきたこと、そして、昨年は三遠に在籍し、古巣相手に最後のシュートを外してしまったことを強さに変えて、レイクスを導いて欲しいなと心から思います。

特に知り合いでもなんでもありませんが、やはり同じ年代だったり、地元が同じ選手というのは嬉しく感じます。

僕は彼が最後のシュートを打ち切ったことを誇りに思います。
そして逆転に繋げられなかったこともまた事実です。

いつかレイクスを勝利に導くシュートを鹿野選手に決めて欲しいと心から願います。

どちらのチームも本当に素晴らしいゲームでした。
下位のチーム同士という戦い以上のエナジーを感じる
チームのフィロソフィーや想いを感じるゲームだったと思います。





過去のゲームレポート
第10節 三遠ネオフェニックス vs 滋賀レイクスターズ No.2
第10節 三遠ネオフェニックス vs 滋賀レイクスターズ
第8節 アルバルク東京 vs 秋田ノーザンハピネッツ
第7節 栃木ブレックス vs 滋賀レイクスターズ No.1
第6節 滋賀レイクスターズvsシーホース三河
第3節 アルバルク東京 vs 栃木ブレックス
第2節 川崎ブレイブサンダースvs滋賀レイクスターズ
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