目次
- 代表戦を終えて
- 現在地を見失わない
- チャレンジャーであることを忘れない
- W杯に向けて
こんにちは、宮本です。
8/12〜8/25まで千葉と埼玉で行われた
バスケットボール日本代表国際試合 International Basketball Games 2019
(女子はバスケットボール女子日本代表国際強化試合2019 三井不動産カップ)
が終了しました。
今回は男子がニュージーランド、アルゼンチン、ドイツ、チュニジアと対戦し、2勝3敗
女子は2勝
今回はその試合の内容ではなく、それらの試合から感じた日本男子バスケ全体のことを書いて行きたいと思います。
まず、これは個人的に感じていることで、全てが正しいとは思ってないこと、そして何よりも今回の大会で日本バスケにとって、日本チームはものすごい結果とインパクト、感動を与えてくれたこと
これからも応援していきたいからこそ、少しひねくれた視点を書いて行きたいと思います。
もしよければ、最後までお付き合いください。
(ひねくれた視点を見たくなければ、ここで終わってください。)
代表戦を終えて
今回は男子代表に限ってのことを書いて行きます。
(決して女子代表に興味がないわけではなく、僕はもともと女子の観戦の方が多い人間です。女子は本当に素晴らしいチームなので、ぜひBリーグしか見ない方もバスケットライブなどで見直ししてみてください。)
今回結果は2勝3敗
もちろんここで勝つことも大切であり、怪我をしないこと、また16人のメンバーから12人に絞る中での争いなど…様々な視点で面白さがある5試合でした。
結果としてはドイツに勝利したことなど、全体的にポジティブに捉えていい強化試合だったと思います。
もちろんその中で課題も見えたし、ベンチメンバーの活躍も見れたり…
ラマスHCの采配力が感じられた時間でした。
個人的にアルゼンチン、ドイツに向けて、ある程度1つのピーキングを作っていたのかな。
その2試合は日本バスケにとって自信となる試合になったと感じています。
特に勝利したドイツ戦は日本がヨーロッパ勢に対しての初勝利であり、歴史的なことだと思います。
それと同時に埼玉で行われた3試合では、アルゼンチン戦で16000人越え、ドイツとチュニジア戦では18000人超えという今までの男子バスケには考えられないような景色が広がっていました。
アルゼンチン戦を現地で観戦しましたが、その景色は壮観としか言えない。
本当に感動的なものでした。
札幌から来ました笑笑#AkatsukiFive pic.twitter.com/LX6IOusWpf
— 宮本 將廣 (@masahiro_d28) August 22, 2019
現在地を見失わない
この試合を通じて、感じたことが日本バスケの様々な成長です。
会場にいても、NBAのユニホームをきている人や今までバスケに興味がなかった層(と感じるような会話をしている人たち)もたくさん足を運んでいました。
Bリーグの人気、代表の活躍、渡邊雄太のNBAでの活躍、八村塁のNBAドラフト1巡目指名など…
それに合わせてメディアもバスケを取り上げる機会が本当に増えました。
テレビでもバスケの話題を目にすることは増えたことはすごく嬉しいことです。
今までどこか日本のバスケとNBAは別
やるバスケと見るバスケは別
そんな見えない壁のようなものがあったバスケットボールの環境
その壁が少しずつ取り払われてきているように感じます。
しかし、だからこそ、現在地を見失ってはいけないと僕は感じています。
今回の試合の結果はものすごいもので、親善試合といえど、評価するべきものだと僕は感じています。
しかし、W杯で戦うトルコ、チェコ、アメリカは間違いなく日本よりも強豪国であり、ランキングも上位です。
それがリアルな現在地です。
ブームとはいい面もあれば、悪い面もあります。
いい面としてはやはり注目度があると思います。
悪い面としては現在地を見失うことがあるということ。
僕はそう感じています。
チャレンジャーであることを忘れない
テレビや新聞を見ると、今、日本バスケにはこの言葉が並びます。
「史上最強」
これに関しては僕も異論はありません。
(ただ、佐古さん折茂さんの時代もすごかったと思います。)
ただ、僕はひねくれているので、メディアのそういう印象操作に「もやっと」するときがあります。
そして、僕ら日本人もその情報に惑わされやすい人種ではないか…と。
この環境に似た状況なのが、2006年のサッカーW杯代表ではないかと感じています。
なんか空気感が2006年のサッカードイツW杯前っぽい気がするんだよね。
気のせいかもしれないけど。— 宮本 將廣 (@masahiro_d28) August 25, 2019
昨日のTwitterより
当時も史上最強のメンバー(そこにも異論はない)
前回大会の日韓W杯ではベスト16で当時の主力メンバーの多くが円熟期に入った。
直前の親善試合も強豪ドイツに2-2で大善戦(なんなら勝てそうだった)
メディアでは史上初のベスト8が狙えるなどの報道もありました。
(実際その可能性もあったとは思います。)
しかし、本大会は1分2敗
グループリーグ最下位
当時、中田英寿の孤立や内紛的な記事も多く出ました。
また、グループ最終戦のブラジル戦も、勝てる!!みたいな記事も目にした記憶があります。(そこまでの内容を見たら…なぜグループ最強のブラジル戦にそういえたのかはわからない。しかも2点差以上の勝利が条件。)
そういう部分も含め、ブームとメディアの印象操作的な部分に、ファンは踊らされた大会だったのではないかと感じてます。
また、大会が始まってからも、ホテルで選手だけのミーティングをしたときに、使用した部屋は窓がなく、閉鎖的な空気感だったり…
国内合宿は全てが公開練習で選手が集中できなかったり、試合以外の部分でもマイナス面がありました。
そこは選手だけでなく、国としての経験値が追いついていなかったという見方もできると思います。
ブームになる、注目が集まるというのは間違いなくいいことです。
それを力に選手達も力を発揮できる。
そういうポジティブな影響は今回の埼玉での試合にもあったと思います。
しかし、そのブーム、注目、熱狂が違う方に向かってしまう可能性もあることを僕らは理解しなくてはいけません。
もちろんサッカーのことが全て当てはまるわけではありません。
練習公開などに関しては当時のジーコ監督がブラジルではそれが当たり前だ。という考えのもと公開され続けました。
(ジーコ監督の考えも間違ってないし、ファンからすれば嬉しい。)
バスケに関しては練習が一般に公開されることはそうありません。
それでも、ここから始まる戦いに向けて、集中する選手達
もっといえば、これからさらに歴史を作り上げて行こう、新しい扉を開いていこうとする選手達にとって、この1週間、そして大会期間は全てに置いて張り詰めた時間になると思います。
(経験したことないので、そのプレッシャーや緊張感はわからない)
個人的には、SNSでも色んな発信がありましたが、今、この僕らファンの熱狂もいい形で中国の本大会に繋がるように、そして選手やチームにとって後押しになるようなものになってほしいと思います。
逆にいえば、それだけ注目が集まったとも言えると思います。
僕の正直な印象を書けば…
今まで、Bリーグ、Bリーグで活躍する選手に興味がある人たちが作っていたファンの集団が主だったように思います。
だからこそ、取れていた統率?のようなものもあると思います。
今までと明らかに違う雰囲気は、今までを知っている人からすれば嫌に感じることが増えるかもしれませんが、今まで通りのままでいることなんてありえない。
少なからず成長したいのなら。
注目されるなら。
(その中で、今までを知っている人たちが、どれだけいい方向にしっかりと方向付けをできるか…などもあるのかなー…)
その中で、やはり忘れてはいけないのは、日本代表チームはチャレンジャーだということ。
0勝3敗も大いに有り得ます。
むしろその可能性が1番高いかもしれません。
ランキングや経験値から考えれば、それは普通のことであり、
(実際2016年のオリンピック最終予選でも日本はチェコに大差で負けている。)
だからこそ、選手達はそれを覆すこと
チャレンジャーとして挑むことに燃えていると思います。
そんなアップセットを僕らも目にしてきたし、起こせる可能性が大いにあると思います。
これから12人のメンバー発表などもある中で、好きなチーム、好きな選手が落選する可能性もあります。
それでも、ラマスHCが考えに考え抜いて選んだ選手達をいい形で本大会に後押しできるバスケファンかどうかなども、
今、日本バスケ全体がチャレンジャーとして問われていることかもしれません。
W杯に向けて
何が言いたいのかというと…
史上最強という言葉に異論はなくとも、世界のレベル、そしてチームとは生き物であり、些細なことで良くなったり、悪くなったりするものです。
それくらい張り詰めた中で、小さな何かにつまづいて、でも、ファンはそんなことに気づけずに、選手間も、チームとファンも一体感を失ったのが先ほど例に挙げた2006年のドイツ大会サッカー日本代表ではないかと感じています。
その中で、ラマスHCのバランス感覚には個人的に脱帽しました。
親善試合の最終戦チュニジア戦で、色んな理由はあるにせよ、キャプテンの篠山選手と八村選手を休ませました。
2人とも素晴らしい選手だからこそ、やろうと思えばできたと思います。
しかし、この決断は英断だったと思います。
また、取材でも、ラマスHC自身が2016年にチェコに大差で負けたことについて言及しています。
選手達もしっかりと自分達の現在地を理解し、今回得た自信をプラスして戦うはずです。
もちろん先ほども言った通り、チャンスはあると僕自身も感じています。
最近、いろんなところでいろんな人と
勝つことが大切か、文化を作ることが大切か…
なんて話をしていて…僕も個人的にいろんな発信をしてますが…
結局のところどっちも大事だし、勝つことでしか変えられないこともあると思います。
さっき0勝3敗もあり得ると書きましたが、その逆もまたあり得る。
選手達は、後者を目指して、本大会に臨む中で…
ファンの僕らにできることはなんでしょうか。
これから本大会までの1週間
そして、日本代表が戦いを終えて、中国を離れるその時まで、
このBリーグが始まってから経験したことのないチャレンジが始まります。
まとまりはありませんが、僕が願うのはただ1つ
選手達が最高のコンディションで、最高のモチベーションで本大会に
そして、日本から、現地から最高の追い風を吹かせる日本一丸の力を信じたい。
そして、この大会をきっかけにさらにバスケが盛り上がり、2020東京オリンピックにいい流れを作れることを願います。
今、問われる日本一丸のとき
自分自身のバスケ愛にも今1度問いかけたい。
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自分自身も成長して、また彼に会おう— 宮本 將廣 (@masahiro_d28) August 26, 2019
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