若手プレイヤーの奮闘と挑戦 No.2




目次


  • 長谷川暢とは
  • 2019-2020 ポジション争い
  • 今シーズン台風の目になり得る存在

先月から連載を始めた
「若手プレイヤーの奮闘と挑戦」
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YouTubeでも今回に対する想いを話しています。

猪狩渉、秋田ノーザンハピネッツの長谷川暢酒井逹晶鍵冨大雅、中山大輔

2019年6月某日に行われたワークアウトに集まった
若手プロ選手やアメリカの大学で戦う選手達

そこから彼らを追いかけ始めた。

今回は現状唯一、日本のトップリーグであるBリーグ
秋田ノーザンハピネッツに所属する長谷川暢を追いかけていきたい。




長谷川暢とは


長谷川暢、通称ハセノボ
Bリーグファンであれば、この名前を知らない人はいないだろう。

前回も書いたが、簡単に経歴を振り返りたい。

ドライブする長谷川暢とディフェンスをする猪狩渉


経歴


上尾市立大石中学校 全国中学校バスケットボール大会優勝
県立能代工業高等学校 ウインターカップベスト8
日韓中U-18日本代表
早稲田大学関東大学バスケットボールリーグ戦 アシスト王
インターカレッジ MIP賞
青森ワッツ 2017-18シーズン
秋田ノーザンハピネッツ2018-19シーズン


twitter
https://twitter.com/n1o2b2o1_h?lang=ja


優勝した第41回全国中学校バスケットボール大会では、長谷川暢は大会ベスト5(優秀選手)にも選出されている。

さらにチームメイトには現在B2のアースフレンズ東京ZのPGである久岡幸太郎もスターティング5として名を連ねていた。

また、私はレバンガ北海道ブースターであるが、この大会で3位入賞を果たした北海道代表の東海大四中学校(当時)には現在レバンガ北海道で活躍する内田旦人が所属していて、大会のベスト5にも選ばれている。

さらに、今回は詳しくは触れないが、同じく3位になった石川県の布水中には下級生ながらキャプテンを務めていた酒井達晶が所属していた。




全国制覇の実績を引っ提げて、高校は名門能代工業高校に進学
ここで猪狩渉とはチームメイトになる。

3年次にはキャプテンとしてチームを牽引

しかし、当時の能代工業は正直に言って、「常勝」という言葉からは程遠い存在になっていた。
1,2年次の全国大会は2回戦止まり
そして、自分達の世代になった新人戦では県大会で平成高校に敗れるという波乱が起きた。

能代が県大会で敗れる。

これは当時、全国的なニュースにもなるものだった。

おそらく、その中でキャプテンとして多くの葛藤もあったことは想像に容易い。
そして、2014年ウィンターカップでは見事ベスト8にチームを導き、能代工業が数年ぶりに東京体育館のセンターコートに帰ってきた。

この時、私は偶然にも3回戦のゲームを会場で観戦していた。

能代工業対東海大四(当時)

地元東海第四を応援しながらも、久々の能代バスケに魅了されていた自分がいた。
この時も東海第四のキャプテンは内田旦人(現レバンガ北海道)

結果的には、準々決勝で福岡大付属大濠に10点差(84-94)で敗戦
しかし、その試合も28得点でチームを牽引した姿が印象に残っている。
このゲームはのちにスラムダンク奨学金でアメリカへわたる同級生の猪狩渉、福岡大付属大濠には1年生ですでに鍵冨大雅がベンチ入りしていた。




そこから長谷川暢は早稲田大学に進学する。

大学ではなかなかプレータイムが掴めない時間が続いた。
1つ上の先輩である森井健太(新潟アルビレックスBB)などを中心に非常にいいガードが揃っていた早稲田大学の中で、なかなかプレータイムが増えない時間が続いた。

私はこれもたまたまだが、2017年インカレ、大田区総合体育館で行われた早稲田大学vs中京大学のゲームを観戦に行った。

この時、残念ながら、早稲田大学は2回戦で中京大学に敗戦するのだが、この時も正直、最上級生である、森井や石原の方が印象に残っている。

しかし、4年次に長谷川暢は副キャプテンとなり、チームを牽引した。
個人では、リーグ戦でアシスト王、インカレでMIPを受賞

長谷川暢の魅力や良さが見えた1年だったように感じている。

苦しい場面になっても、笑みがこぼれ、そんな状況を楽しんでいるようにさえ感じた。

能代工業高校時代に長谷川暢を指導した佐藤信長コーチも彼の魅力について、こう語っていた。

「バスケットにとても真摯に取り組むし、今どき珍しく、体で自分の思いを表現できる選手だからです。そういう選手がいまのチームには必要だと思ったんです」(佐藤信長 当時のインタビューから抜粋)

 

私自身も6月のワークアウトで同じ印象を感じた。

いい意味で凄みを感じさせない柔らかな表情と気さくに受け答えする好青年
それはどこかすごく大人びた印象さえ感じさせる。
しかし、コートでプレーをすれば、そのプレーの全てに意味を感じさせる。
そして、同時に熱さを感じる。

18-19シーズンは秋田のゲームを現場でも何試合か観戦した。

その中で、秋田のバスケ文化を体現できる選手の1人なのだと感じるのは私だけではないだろう。

経歴だけを見れば、エリートと言って間違いない。
しかし、その中身を見ていけば、それぞれの時代に長谷川暢が様々な壁にぶつかり、それらを乗り越え、成長してきたことが見て取れる。

コート内外で感じさせる大人びた雰囲気や冷静さ、時に見せる体で表現する熱さはそんな彼が様々な壁を乗り越えてきた選手だからこそ、身につけてきた選手としての魅力なのだと私は感じている。




2019-2020のポジション争い


そんな長谷川暢は今シーズンも契約を更新し、秋田ノーザンハピネッツで戦う。

昨シーズンは特別指定選手としてチームに加わった長谷川暢にとって、今シーズンは勝負の年になるだろう。
昨シーズンは33試合に出場し、スタメンは8試合だった。

今シーズン、長谷川暢はルーキーシーズンとしてスタートからフル稼働する。
今シーズンにかける意気込みはチームも同様で、補強は大成功と言ってもいいのではないだろうか。




まず、日本代表でプレーする古川孝敏を補強した。
そして、ルーキーのビッグマン今川友哲が明治大学から加入。

何より、今回注目したいのは長谷川暢と同じPGに経験のある細谷将司と伊藤駿を補強した。
(また外国籍2選手との継続、ウィリアムス・ニカの日本国籍取得なども非常にいいチームマネジメントに感じる)

その中で、長谷川暢がコートの中で、コートの外でどんな存在感を出してくるのかは非常に興味深い。

HCも昨シーズンACを務めていた前田顕蔵に代わり、いい意味でフラットであり、チームスタイルの継続性も長谷川暢にとっては追い風のようにも感じる。

個人的に、ワークアウトで印象に残っているシーンがある。
長谷川暢が他の4選手、アメリカでのプレー経験をもつ、猪狩渉、酒井達晶、鍵冨大雅、中山大輔に、コートの中で必要な英語を多く吸収しようとしている姿だ。

私も多くの選手と話をする中で、
特にPGは、チームの核となる外国籍選手とのコミュニケーションが個人の能力以上に
求められると感じている。

今シーズンはPGとして求められることが確実に増える中で、そのチャンスを掴み取るために、コミュニケーションの部分も鍵を握るだろう。

ぜひとも彼のコート内外ので活躍、進化に注目してもらいたい。




今シーズン台風の目になり得る存在


そして、そんな彼が今シーズン、秋田ノーザンハピネッツの中で台風の目になり得る存在だと感じている。

昨シーズンを振り返っても、ルーキーが躍動したチームが台風の目になった。
例えば、早稲田大学の先輩でもある森井健太が所属する新潟アルビレックスBBだ。

昨シーズンの新潟は中地区を優勝し、リーグにおいて台風の目となった。

その中でガードナー、ハミルトンの両外国籍と五十嵐圭をはじめとしたベテラン勢の融合に注目が集まったが、私はそれ以上にセカンドユニットの森井健太をはじめとする若手選手の躍動が、大きな鍵を握っていたと感じている。

チームとは生き物であり、循環が必要である。




HCも代わり、補強も成功したと言っていい秋田にとって、鍵を握るもう1つが
ルーキーである長谷川暢の活躍であると考える。

ワークアウトでも、その大人びた穏やかな表情とは裏腹に、スイッチが入ったときは熱い一面を見せてくれた。そして、何よりもバスケを楽しそうにプレーしていた。

また、長谷川暢は秋田出身ではないが、秋田の文化と言ってもいい能代工業高校の4番を背負い、そのプレーで多くのファンを魅了してきた。確実にその心の中には秋田魂が宿っている。

そんな彼に今シーズンへの意気込みを聞いてみた。

「秋田ノーザンハピネッツが10年目のシーズンで、自分としてもB1で初めて60試合を戦い抜く大事なシーズンになる。タイプの違ったガード陣の中で、自分の良さを知ってもらえる良い機会であるなと感じていて、HCが求める事を1分でも5分でもコートの上で体現することが大切になると思っています。誰よりも熱く、観ている人たちを魅了出来るようなプレーがしたいですね。いつでも熱く応援してくれる秋田の人たちに恩返しできるシーズンにしたい。」

 

と話してくれた。

優しい笑顔の中に、熱い気持ちを燃やす。そんな男の挑戦が始まる。

必ずやこの男がそのプレーで、その背中で秋田の街に熱狂をもたらせる時がくるはずだ。

長谷川暢が活躍する試合が増えた時、今シーズン、秋田ノーザンハピネッツがBリーグの台風の目になるだろう。

秋田ノーザンハピネッツの開幕は10月5日ホームCNAアリーナに大阪エヴェッサを迎える。
ピンクに染まるCNAアリーナと今シーズンの長谷川暢のプレーが楽しみだ。

また、戦っているのは長谷川暢だけではない。
猪狩渉はアメリカに向かった。
中山大輔も日本で新しいチャレンジをしている。
酒井達晶鍵冨大雅もくる新シーズンに向けて、短いオフを充実させている。

これからも彼らの奮闘と挑戦から目が離せない。


各選手のSNS


猪狩渉
twitter
https://twitter.com/chuckwataru
Instagram
https://www.instagram.com/wataru_4/

長谷川暢
twitter
https://twitter.com/n1o2b2o1_h?lang=ja

酒井達晶
twitter
https://twitter.com/basketatsu3
Instagram
https://www.instagram.com/tatsubaske3/

鍵冨大雅
twitter
https://twitter.com/tkagitomi
Instagram
https://www.instagram.com/taigainny35/

中山大輔
Instagram
https://www.instagram.com/dai_daaai/

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