B think 〜北海道と札幌とバスケットボール〜



少し前に書いたnoteが割と反響が良かったので、今回はもう少し深掘りして僕の地元である北海道と札幌とスポーツについて簡単に個人的考察を書いていきたいと思う。

勉強途中であることと、あくまでも私見であることを理解して欲しいことと、ここからスポーツがもっといい形で盛り上がる議論が生まれれば本望だ。




北海道は日本、札幌は東京


特にここだけの視点ではなく、よく言われることだが、北海道は日本、札幌は東京に似ている。

コロナで変化が起こり始めているが、一極集中という概念が、北海道でも起こっているということだ。

北海道の人口は1995年に570万人に届きそうなところから減少をたどり、2019年には528万人まで減少している。

一方、札幌市は1995年の175万人から2020年には197万人にまで増加している。(2015年の発表では今後減少傾向を辿るという予想があったが、未だ増え続けている。)

理由は若年層と高齢層の札幌への転居と言われている。

若年層は仕事を求めたり、進学、最近では子供を進学校に入れるために早い段階で札幌近郊に引っ越す人もいるそうだ。高齢層は大規模な病院が札幌に集中することから施設入居、入院などである。

もちろんその札幌から首都圏に移る人も多数いるが、それ以上に札幌に集まる人、また首都圏から戻ってくる人が多いのが北海道と札幌の現状である。

ちなみにこの増加数は東京についで、2位らしい。

ちなみにのちなみにだが、今、札幌の地下はぐんぐん上がっている。少し前まで、厚別区や清田区、南区などの中心部から少し離れた場所に住宅地の新規開発が盛んであったが、今はそのあたりは人口減少傾向にあり、比較的中心部に近い、中央区の円山、桑園、西区の琴似あたりの人口が増えているそうだ。理由はその近郊に分譲マンションの建設がたくさん進んでいることと言われている。(もっと詳しい方いたら、教えてください。笑)




スポーツの可能性


先ほど載せた「地域とスポーツ」では、道民性というのだろうか、男女の関係などを論点に話を展開した。

今回は人口変動を論点にしたい。

基本的に多くの北海道プロスポーツが札幌市を拠点としている。僕はバスケットボールに関わる人間なので、Bリーグのレバンガ北海道をメインに考えたいが、レバンガ北海道のメインアリーナは豊平区の北海きたえ〜るだ。

現在、Bリーグにおいて観客動員数が上位のレバンガ北海道はどちらかというと熱狂的…というよりはアイドルのライブに近い雰囲気がある。(批判ではない。笑)

それは、前回の男女の関係性というものもあるし、リーグ、クラブともメインターゲットが20-40代の女性であることも関係するだろう。

ここで仮説が立てられるのが、おそらくリピート層以上に新規層の獲得率が高いと考えられる。

毎年、人口が増加する札幌市において、女性同士のコミュニティ(職場なり、友人関係)の広がり。例えば、首都圏の大学進学後、札幌市内で就職するなどのUターン組や、道内の地方から札幌市内に就職する人も一定数いるいだろう。

そういう人がいるということは、黙っていても人口が増加し続ける限り、新規顧客の獲得チャンスが毎年増えることになる。

中には、レバンガ北海道はずっと好きだったけれど、道内の地方在住で会場に行ったことがなかった人だったり、Uターン組は興味はあったけど、一人でアウェイ会場に足を運ぶ勇気はなかった人などもいるはずだ。

そういう層が札幌に転居する=新規層としてのファン獲得、そしてコア層に早い段階で移行するポテンシャルを持っている。(なんか偉く固く書いてるけど、すごく不思議な表現笑)

要するに、札幌はスポーツのファン獲得の中で、ポテンシャルだらけのなのだ。

これが東京になれば、現在、都内にBリーグクラブは5チームあるが、北海道は528万人に対してプロクラブは1つしかない。そこもポテンシャルだらけである。




人口と強さの関係性


前も書いたが、レバンガ北海道は弱い。これは紛れもない事実だ。(なんか少しエモい感じでカモフラージュしてみた笑)

プロスポーツは強さも重要だが、エンタメ性も問われる。

現状、レバンガ北海道が人気クラブであることを考えれば、プロスポーツとしてある意味成功していると言っていいと思うし、そこは評価するべきだ。

しかし、ここ最近「勝てない」と嘆く姿をSNSで見ることが増えたというようなことも書いた。(2/28は勝ちました♪───O(≧∇≦)O────♪)

そこにも仮説を立てることができる。

人口増加で新規顧客が増加しやすい環境が札幌だとすると、アリーナを囲むファンは常に「にわか」が一定数を埋め続けるということだ。(何回も言うけど、悪口じゃないからね笑)

レバンガ北海道はコロナ前のホーム開幕戦やホーム最終戦、またはイベント時、対戦相手にスターがいるなどの条件下では6000人を超えることも珍しくない。

おそらく今後、10000人を越すことも可能なポテンシャルを持っている現状、数少ないチームの1つだと思う。(それはいるアリーナないけどねー笑)

ここで議題にしたいのは「にわか」が増え続けることと「強さ」の関係だ。(何回も言うけどにわか増えるなとか一回も言ってないし、思ってないからね!にわかウェルカム!)

ここはラグビー日本代表を参考にしたい。



ラグビーは2019年のワールドカップまで会場が溢れかえることはなかった。しかし、その強さと面白さでワールドカップ後は会場がファンで埋め尽くされるようになった。

ここでのポイントは「強さ」が先にあったと言うことだ。

新規顧客(にわかとあえて言おう)が増えると、次に考えるのは定着だと思う。その定着に必要な要素はなんだろうか?僕は「強さ」だと思う。

ファンを含めたプロスポーツの強さの定義を勝手に

「ファンの数(認知度)」✖️「そのスポーツの見識」

としたい。(これは海外とか含めて、やはり見識は重要なファクターだから。

「にわか」が増え続けると言うことは、常にスポーツの見識はレベル1の状態が続くと考えると、ファンの数が増えても、クラブの強さに大きな影響力を持たないと今回は考察する。(あくまでも個人的観点で)

例えば、ファンの数が10000になっても、見識レベルが1だと10000なのだ。(これはスポーツチームの話でもよく使われる)

もっと言うとマナーとか色々含めてマイナスもあるかもしれない。

そうなると会場の熱量ほど、クラブは強くない。という状況が生まれる。

10代の時に1980円の焼肉食べ放題は神様のようのな環境だったが、40歳になって通い続けるだろうか?答えはNOだ。

要するに、見る回数が増えれば増えるほど、見る人数が増えれば増えるほど、勝利と言う明確な「強さ」の指標が定着には大切だと考えることができる。(あくまでも予測ね。)

北海道はここがまだ足りないのではないか?とふと思った。

新規ファン、にわかの接着はどこよりも早いが、その多くを定着させるための「強さ」がまだない上に、人口増加の課題は、「にわか」が増えることによって、安心材料が増えると言うことだ。

要するに偏差値50の領域というのだろうか。

みんなバスケをよくわかってないから、自分も知らなくて大丈夫。

という安心感のジレンマだ。

この感情はおそらく新規ファンを増やすための心理的安全として、めちゃめちゃ効力を発揮するし、それを共有する力は北海道民はずば抜けている。そこでのコミュニティ形成に必須の力だし、魅力だ。そして、それは間違いなく強さに変換できる。

しかし、強くなるためにはこの「コンフォートゾーン」を出なくてはいけない。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」

理論は北海道によく当てはまる。みんなそこまで向上心がないから、大丈夫。別に強くなくても大丈夫。(ひどい書き方するとこんな感じ)

なんとなく周りに合わせる。

このジレンマが非常に難しい。




コンサドーレ世代の僕ら


では、そのジレンマは未来にどんな影響を残すのだろうか?

おそらくコンサドーレ世代の僕ら(30歳ー35歳くらいの男子)はこの危機感のような感情を持っているように思う。

98年コンサドーレ札幌がJリーグに参入したとき、サッカーワールドカップフィーバーもあり、サッカー人気が高まった。

しかし、コンサドーレは弱かった。初のJ2降格や連敗記録、最速の降格、そして不祥事…と様々な目を覆いたくなることがあった。

当時、思春期だった僕らはこう思っていた。

「サッカーださくない?だってコンサめっちゃ弱いじゃん」(コンサファンの人申し訳ない!)

でも、弱かったのだ。

そして、弱いとブームが去ればファンも離れていく。それを救ったのが、現社長である野々村さんだと思う。

メディア戦略を変え、チームを数年かけてACLまでもう少しのところまで作り上げた。

もちろん海外サッカーの影響などもあり、今と20年前の北海道サッカーを取り巻く子供達の環境は雲泥の差だ。そして、今はJ1でしっかりと戦える時代のコンサしか知らないユースの世代がコンサを支えている。(もともとユースは強かったけど)

もちろん競技性の違いもあるが、プロスポーツである以上、「強さ」が必要になる時があり、その「強さ」はファンの見識も1要素であると言えると思う。




強くなるためにバスケをどれだけ楽しめるか


だからとして、別にバスケ知らない奴はファンじゃない!とかは全く思っていない。

北海道、札幌という環境に合わせたステップがあるということを伝えたいし、コンサドーレの事例が参考になるということだ。

宮永HCが就任したレバンガ北海道は「強さ」を手に入れるためにスタートを切った。そして今は弱い。(何回言うの)

要するに、この3年ぐらいが本当に勝負だということだ。その間も新規ファンはおそらく増え続ける。それはクラブの施策もあるが、地の利でもある。

そのコンフォートゾーンから僕らファンが出ない時間が続けば続くほど、レバンガ北海道のB2への道は濃厚になっていくと予想ができる。

おそらくそれがコンサドーレ札幌がたどった歴史の教えでもある。

これは文化のあり方もある気がしている。

今の北海道は「レバンガ北海道」という文化を構築している気がする。

レバンガの楽しみ方やレバンガを生活の中に取り入れる方法はBリーグでも偏差値の高さが際立つ。(この言い方いいのかは知らない)

しかし、「バスケットボール」という文化は構築されていない。

バスケットボールの側面からレバンガを楽しめるかどうか…これをにわかの人にも伝えていけるか?がおそらくこの3年で強豪になれるかどうかの鍵を握っていると思う。

残念だが、推し選手もいつかは引退する。

その引退とともにコート去るのか…それともバスケに魅了され、新たなる推し選手、もっと言えば、レバンガ北海道を推すことができるのか…(ここの批判は受けよう)

チームが新しい「スタイル」「強さ」を手に入れようとしている今この瞬間…

この3年にどれだけバスケットボールを楽しめるか。

ファン、メディアはステップアップできるのか。(特に北海道のメディアはひ……自粛)

そのためには地域を知ることもすごく大切な要素だと思ったし、ファイターズもコンサドーレもそれをしっかりと活用し、チーム強化を進めて来たことを考えると、きっとレバンガ北海道にもできるのだと僕は思っている。



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