ゲームレポート / バスケットボール / レバンガ北海道

第22節 レバンガ北海道vs川崎ブレイブサンダース

前回、割とご好評いただいたので、続編として、今回も書いていきたいと思います。

前提として、このブログは「why」や「how」を追求していきます。

もちろんレバンガ北海道が勝利してくれたら、そんなに嬉しいことはありませんが、バスケに勝敗はつきもので、絶対はない以上、その試合で何が起きてて、勝敗の理由はなんだっだのか?を探してく作業もまたスポーツです。

ということで、今節、ここまでの試合で書けなかったことを何点かまとめていきます。

フレームワークの差

まず、大前提として、フレームワークの差をというものがあることを理解しなくてはいけません。

川崎は東芝時代からのバスケットボールのカルチャーをもち、昨シーズンそこをベースに新しい船出を始めました。

昨シーズン、コロナでのリーグ中止がなければ、川崎の優勝はかなりの確率であったと思います。

しかし、チームはいきもので、それが長く続くわけでもない。

そこが難しいところで面白いところですが、川崎には目指すゴール、または帰る家が明確にある。怪我や対戦相手との色々がある中で、序盤戦、難しさがあったものの、いい感じで今シーズンここまできているのではないでしょうか。

そもそも目指すところはリーグ制覇、チャンピオンシップ優勝なので、あくまでここは通過点であり、最後にしっかりと勝ち切ることをチーム全員が目指しているはずです。

その辺はB talksを見てもらえるとより川崎の魅力を知ることができると思います。

※せっかくなので、道産子の大塚裕土回を載せておきます。

一方、レバンガはその目指すゴールを共有する。帰る家を探している最中なので、結果を出すことは難しいのはリアルなところです。

あ、俺らの家、これじゃん。

って思ったら、人の家だった。みたいなことがしょっちゅうある今シーズン。ストレスは溜まるでしょうが、そのバランスを取りながら、前に進む難しさは想像すると、言葉が出ない。けれど、今がすごく重要なことは誰しもがわかっていると思います。

とりあえず、前提条件でその差がすでにあること、しかし、プロスポーツである以上、勝利を目指すこと、もっと言えば、勝利が1番の成長のきっかけであることもまた事実だと思います。

川崎にあって、北海道にないもの

その中で、すごく感じたのが、川崎にあって北海道にないものです。

新幹線が見える景色とか、ラゾーナとかではなく。(はい、ごめんなさい)

簡単にいうと藤井祐眞選手です。

そんなことはわかっているよ。とおもわれるでしょう。そんなシンプルなことがクラブのバスケットボールの違いに明確に現れるのもまたバスケットボールです。

ペイントタッチという言葉があります。

バスケットボールにおいて、非常に重要な要素で、簡単にいうと、ペイント(制限区域)に侵入することを指します。

バスケットボールはゴールを取り合う、または守り合うスポーツなので、よりゴールに近いペイントに侵入するとそこを守ろうとディフェンスは集まるし、オフェンスも近いところからのシュートの方が確率が高くなります。

ペイントにディフェンスが集まる=外にノーマークがいることになるので、そこからパスを散らすとノーマークでより確率の高いスリーポイントが打てるわけです。

その時に藤井祐眞選手のような1人でペイントまでいける選手の存在は非常に大きいです。(じゃ、なんで代表に呼ばれないの?とかはまた別で)

結果的に、レバンガ北海道にそういった1人でペイントまでいける選手がいないため、ピックアンドロールを使うという選択になるわけです。

そして、ざっくりいうとピックアンドロールも使うことに意味があるのではなく、自分たちが作りたいオフェンス、打ちたいシュートを突くために使うわけです。

そんな中で、レバンガ北海道のピックは横ズレを作りたいのだと推測ができます。スクリーン(メイヨとか)にディフェンスをぶつけて、時間差を作り、その間に相手のビッグマン(メイヨのディフェンス)を引っ張り出す。

そして、ダイブ(ゴールに飛び込む)メイヨにパスを送ることで、ペイントタッチを作る、またはスリーポイントからフリースローレーンの間あたりでメイヨにボールを持たせれ、そこから個人で縦ズレを作るのが上手い、メイヨに預けて加点する、または逆サイドに展開する。

※縦ズレ=ファイダウェイとかストップショットでブロックが届かないシーンをよく見ると思う。

しかし、今回の川崎はそもそもペイントに入ったあたりにニックファジーカスが待っているタイプのピックディフェンスだったため、その効果があまりいい影響を作らず、メイヨのシュートが入った!すごいね!で終わってしまった。

これは川崎の1つのゲームプランだったと思います。

要するに何かしらのズレを作りたかったのですが、川崎はそもそも藤井祐眞選手単体でズレを作れるし、ペイントタッチができる。そんな藤井祐眞選手がピックで横ズレも作る。笑

ゲーム1の解説で船引さんが、ピックのところをショーアップでもっと出たいですね〜といっていましたが、その気持ちはわかる。(めちゃめちゃ)でも、そしたら藤井祐眞選手にぶち抜かれてもっと傷口が広がることを考えると…(他の理由もある)彼がいるだけで、いろんな対応の難しさがあったと思います。

一方、レバンガ北海道はニック対決で注目された?(かは知らない)メイヨとファジーカスのところを起点に攻めたい。のだけれど、そこにボールは容易く入るけれど、そこから展開が作れない…

ことによって、後半の失速につながる2試合だったというのが、この2試合の大きな流れでした。

ただ、メイヨはすごい。笑

ドリブルをやめない重要性

余談になりますが、なんとなく見返すだけでもわかるピックアンドロールのシンプルかつ重要な要素があります。

それはドリブルをやめないことです。

篠山選手も藤井選手もそうですが、ピックプレーでディフェンスとのズレを作った時に、うまく身体を当てつつ、並走しながらペイントまで侵入するシーンをよくみたと思います。これがレバンガにはあまりありません。(ただそれはフレームークも関係すると思う)

このドリブルのやめない重要性は個人的に育成年代の子にはよく理解してほしいです。(富樫勇樹選手などもそう)

スキルの差としては、ピックでズレが生まれた時に、ディフェンスはそのズレを何かしらの方法で埋めようとします。そこで、意図的にスピードをコントロールしたり、フェイクを入れて、ディフェンスを追いつかせるんだけど、他のディフェンスも反応される。といったスキルが川崎にはありました。

※見逃しとかで、ピックが起こって川崎のガードがアタックするシーンと北海道のガードがアタックするシーンをよくみてみると、そのスキルの差によって、そもそもペイントまでいかないでボールを離している北海道とペイントまで入ってきてからボールを離している川崎のガードの違いに気づくと思います。

そこはレバンガ北海道の今後の課題でもあるかもしれません。(何度も言うけど、フレームワークが関わるので、そこをそんなに重視していない可能性もある。)

ドリブルをやめないこと、かつ川崎が試合前にやってるガード陣のぶつかり稽古はそんな意味があったりします。

ちなみにこれも余談ですが、琉球戦をまだみれると思うので、興味がある方はみてみてください。琉球はピックで作ったズレ(1vs0、5)からの1on1が恐ろしく上手いです。

僕が、その日に「縦の重要性」を何度かツイートしました。

それは半身状態で必死になって追いかけてくる北海道ディフェンスに対して、琉球のガード陣は一呼吸おいて、追いつく…と言うところで思いっきり縦にギアを変え、最後に届きそうで届かない…と言うところで北海道ディフェンスの手が出たりして、ファウルがコールされる。バスケットカウントというシーンも何度もありました。

琉球、宇都宮、川崎とそのあたりの差が、特に後半大きく試合に影響を与えていると感じます。

北海道の狙い

では、北海道は何を狙っているのか?という話になります。

その辺は憶測ですが、ハイポストあたりでメイヨにボールを持たせるところがスイッチになっていると思います。

ハンドオフ(手渡しパス)をよく使いますが、ハンドオフには基本的にディフェンスはアンダーを使うことが多いです。

よって、ハンドオフを使う理由は、中野、葛原にスリーポイントを打たせるためだと推測できます。

そして、そこが打てない=何かしらのディフェンスがアクションをしているので、そこからメイヨのピックに入ることで、メイヨにハイポストあたりでうまくボールを持たせ、メイヨがアタックする。そしてペイントタッチ。ディフェンスがあつまると展開して、コーナーの選手がスリーを打つ。

というのが大きな1つのフレームワークだと思います。

よって、ここ数試合、北海道の対戦相手はそのハンドオフでアンダーというディフェンスをしていません。

(解説が辛くなってきたので、用語についてはバスケットボール戦術学か、バスケットボール戦術学かバスケットボール用語事典をお読みください笑)

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よって、そこからの思い切った中野のスリーは影を潜めています。

すると次の選択肢はメイヨになるので、メイヨに預ける展開に持ち込みますが、本来なら、メイヨのアタックからコーナーが開くはず…ですが、川崎もそうですが、ある程度、メイヨに持たせて点数を取らせるので、メイヨの得点は伸びますが、他の得点が伸びないという悪循環に陥っています。

要するに北海道はペイントタッチをするのはメイヨなので、そこのスペースを開けるためにガードがペイントまでいかないということも考えられるので、何が正しいかはわからないのが正直なところです。

そして、セカンドユニットでテイラーが出てきますが、テイラーは個人で横ズレを作り出せます。よって、そのズレで得点をしたり、アシストをしたりしますが、最近目立つのが、試合の終盤はテイラーが思い切って縦にアタックするシーンです。

おそらくテイラーは葛原や多嶋にアタックしてもらいたい。(山口、もっというと内田。怪我が…)と思っているのかなと。

そうすることで、よりペイントをアタックできて、スムーズな流れを作れると思うのですが、それをやる人が出て来なくなると、最後は自分でできてしまう。できてしまうから周りもやらない。というミスマッチが起きているのかな〜という勝手な予想です。

要するにみんないいやつなんです。でもはっきりしないといけない時ってあるよね。みたいな感じです。

ちなみにテイラーはよくペイントに入るあたりで、ロールします。琉球はそこも狙っていて、テイラーがここでロールする!というポイントで後ろからマークマンではないディフェンスがスティールを狙い何度か成功していました。

そういう対策もすでに取られているので、今後、最後にテイラ−という展開で勝利するのは難しいのかな…と個人的に思っています。

やっぱり多嶋、葛原のリミッターが外れる時

だーっと今起こっていること(予測も含めて)書いてきました。

ここまで読んだ方がいたら、なかなかの戦士です。ありがとうございます。

とりあえず北海道がやりたいことは僕の中ではブレていません。そこは安心していいのかなと。そしてプロスポーツである以上勝利することが目的なので、なのかしらのマイナーチェンジが起こるのは普通です。

レバンガ北海道も実際起こっています。

そんな中で、僕はやっぱり多嶋選手かなと思っています。

少し積極性が失われてきている。彼の影響力をもっとプラスの力で使えるようになることは勝利に必要であり、そんなことはきっと彼自身が1番わかっているし、彼自身が1番勝ちたいはずです。

だから僕がとやかくいうのもおかしい話ですが、どこか冴えない感じの2日間でした。それは外野からの影響も少なからずあるでしょう。

非常に難しい環境にいるのかなと想像します。

そして、ゲーム2でちょっと覚醒の予感を感じさせて、引っ込んでしまった葛原選手。

彼をみていると、僕の中で、2シーズン前の山本柊輔を思い起こされます。

リミッターが外れる音

僕は山本柊輔をそう表現しました。18−19シーズンの釧路での千葉戦だったでしょうか。

後のやまもんトーーク、ダブドリvol.9で彼自身もその話について語っていました。

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何かこの2人は空気を変えられる。そんな何かを持っている気がするな。と直感で感じています。

あとは牧全選手。

ベンチの表情が映るたびに少し、達観したような表情が印象的でした。

コミュニケーションというものがおそらく必要な環境の中で、彼に見えている景色は1つのきっかけになるのかもしれません。

さらっとですが、(本気で書いたらこんな試合終了後2時間後に更新は無理笑)川崎戦で感じたことをまとめました。

ないものは作ればいいと思うし、他チームがやっていることが北海道にとって必要なものなわけでもないので、あくまで参考ですが、1段階段は登らないといけない今だからこそ、この「why」と「how」(そう言えば、howは今回書いてない笑)が必要かなと思います。

それを登っても、結局また1段階段を登らないといけない時がくるわけですが、それをちゃんとバスケットボールとして楽しめるかどうかも結構大切なことかなと僕は思います。

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