目次
- ピックアンドロールから考える
- アルバルク東京におけるアレックスカークの価値
- 今回のピックアップポイント
- ピックアンドロールのポジション
- ピックアンドロールのピック後の動き、プレー
- ピックアンドロールのその後の動きが与える影響
こんにちは、宮本です。
今年はどんどんマニアックなことも発信して行きたいなー
なんて思ってます。
そこで今回は、僕の大好きピックアンドロールからバスケットボールを
考えて行きたいと思います。
これは個人的な考察の部分もありますので、意見、疑問などありましたら、
ぜひともコメント頂けるとありがたいです!!
目次
ピックアンドロールから考える
ピックアンドロールから考えるということで、現在のバスケットボールは
NBAのオフェンスの75%には何かしらのピックアンドロールが含まれている。
とある研究で言われています。
個人的にもピックアンドロールはバスケットボールにおけて
もっともシンプルで最強の戦術だと考えています。
そのピックアンドロールが昨年Bリーグで流行った1つの言葉ではないかと思います。
そのきっかけとして、ピックアンドロール王国と呼ばれたアルバルク東京の
存在は欠かすことはできません。
87Basketball Labではピックアンドロールから考えるということで、
動画を使ったピックアンドロールで使えて、かつバスケットボールの様々な場面で
必要なスキルを紹介しています。
約2分
また、ピックアンドロールについてはこちらの記事が非常に参考になりますので、ご興味ある方はぜひ一読してみてください!
ゴールドスタンダードラボ ピックアンドロール完全ガイドvol.1
http://goldstandardlabo.com/blog/2018/07/03/bfc-pick-and-roll1/
アルバルク東京におけるアレックスカークの価値
先日こちらの記事を投稿させていただきました。
アルバルク東京におけるアレックスカークの価値
おかげさまでアルバルク東京のアレックスカーク選手にもツイッターの方で
いいね!を頂きました!笑
Thank you Alex!!
ということで、僕は87ラボで開催するBthink(体育館でBリーグでどんなプレーが起こっているのかを解説する)にて、アレックスカーク選手についても何回か取り上げています。
個人的に彼は最強の助っ人外国籍選手なのではないかと思います。
今回は彼のプレーだけ、さらに彼のピックアンドロールとその後のプレーだけをピックアップし、
ゲームにどのような影響を与えているのかを考察して行きたいと思います。
長くなりますが、ぜひとも最後までお読み頂き、疑問や意見があれば、コメント頂ければ嬉しいです!
今回のピックアップポイント
アルバルク東京はピックアンドロールを非常に効果的に使うチームです。
今回はアーリーカップでのサンロッカーズ渋谷戦
アルバルク東京 78-33 サンロッカーズ渋谷
(第1Q:22-8、第2Q:20-8、第3Q:16-9、第4Q:20-8)
今回はこのゲームにおけるアレックスカーク選手の
ピックアンドロールのポジション
ピックアンドロールのピック後の動き、プレー
ピックアンドロールのその後の動きが与える影響
について僕の視点から様々な考察をして行きたいと思います。
かなりマニアックな切り口ですので、アルバルク東京ブースター、アレックスカーク選手ファン、ピックアンドロールが気になっている方にはぜひとも読んで頂きたいです!
拡散もよろしくお願いいたします!笑
ピックアンドロールのポジション
今回ピックアンドロールが行われている場所を3つに分類しました。
これ自体は特に珍しくもなく、雑誌や講習会などでも取り扱われることだと思います。
キートップ(ゴールの正面スリーポイントの外)
エルボーまたはアウトサイドエルボー(エルボーポジションからスリーポイントまでの延長線上)
サイド(フリースローラインからスリーポイントラインの延長線上)
の3つのポジションに大きく分類しました。
ここでどのような攻防が行われているのかは非常に興味深い攻防です。
各ポジションによってディフェンスの対応が違ったり、
それに対応するオフェンス側の展開など、多岐に渡ります。
また、今回、様々な場所、展開の統計を取りました。こちらを読むとアルバルク東京がどのような展開、またセットオフェンスを構築しているのかが、イメージできると思います。
では、早速キートップから解説して行きたいと思います。
アレックスカーク選手が出場時にアレックスカーク選手がスクリナー(スクリーンをかける人)として各ポジションでピックアンドロールが行われたのは、以下の通りでした。
キートップ 1Q=8回 2Q=7回 3Q=7回 4Q=4回
エルボー 1Q=1回 2Q=4回 3Q=4回 4Q=1回
サイド 1Q=3回 2Q=1回 3Q=4回 4Q=0回
スクリーン回数 1Q=12回 2Q=4回 3Q=15回 4Q=5回
ハンドオフからの展開はアルバルクは間接的な展開の作りになるので、今回は除外しました。
でした。
(オフェンス回数 1Q=16回 2Q=17回 3Q=13回 4Q=12回)
(プレータイム 1Q=約9分 2Q=約9分 3Q=約7分 4Q=約5分)
4Qはプレータイムも少なく、速攻が多かったため、あまり参考にはなりません。
これを見るだけでも、非常にキートップでのピックアンドロールが多いことがわかります。
それはなぜか…を最後に考察して行きたいと思います。
ピックアンドロールのピック後の動き、プレー
特に着目したいのが、ピックアンドロール後にアレックスカーク選手がどのような
動き、プレーをしたか。
まずはピックアンドロール後の動きになります。
今回もわかりやすくするために大きくダイブ(ゴールに飛び込む)とポップアウト(開く動き)の2つを取り上げたいと思います。
それがこちらになります。
ダイブ 1Q=7回 2Q=7回 3Q=8回 4Q=4回
ポップアウト 1Q=5回 2Q=4回 3Q=4回 4Q=1回
(オフェンス回数 1Q=16回 2Q=17回 3Q=13回 4Q=12回)
(プレータイム 1Q=約9分 2Q=約9分 3Q=約7分 4Q=約5分)
4Qはプレータイムも少なく、速攻が多かったため、あまり参考にはなりません。
このゲーム、アレックスカーク選手は16得点をあげました。
その中で、僕がかなり注目したいのが、ピックアンドロール後にボールが渡った
(ダイブやポップアウトによってパスがきた)プレーの回数と内容です。
それがこちらになります。
キャッチアンドシュート(パスを受けてそのままシュートする)
ドリブル
パスでの展開
キープ(ボールを受けたが、ドリブルもせず、シュートもできず、パスもできなかった)
キャッチアンドシュート 1Q=6回(内1回アリウープ) 2Q=2回 3Q=2回 4Q=0回
ドリブル 1Q=0回 2Q=0回 3Q=1回(ワンドリからダンク) 4Q=0回
パスでの展開 1Q=1回 2Q=0回 3Q=2回 4Q=0回
キープ 1Q=0回 2Q=0回 3Q=0回 4Q=0回
なんと全てのプレーがフィニッシュかパス(しかも逆サイドへのパス)で
ボールが止まることなく、バスケットを継続し、ゲームの展開を重くすることなく、
むしろよりスムーズな展開を作っていたのです。
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ピックアンドロールのその後の動きが与える影響
では、これらの数字から考えられるその後のプレーへの影響を僕の考えも含めて考察して行きたいと思います。
まず、先ほども述べたようにカーク選手のピックアンドロールから
1度もボールの流れが止まっていないことがこのデータから読み取れます。
特に着目したいのが、ピックアンドロール後にボールをもらって、逆サイドの展開されたパスです。
これらはどちらもポップアウトからの展開になります。
このパスによって、ピックアンドロールのヘルプなどのディフェンスをしていた選手は
ゴール近辺に密集されていることが想像されます。
そこで、ポップアウトしたカーク選手にパスが入り、さらに逆サイドにボールがパスされることによって、ディフェンスの動きが中→外→逆サイドという動きになることが想像できます。
みなさんその動きをイメージして見てください。
守りやすいでしょうか?
実際、このプレーから菊池選手のスリーポイントと小島選手のドリブルアタックでのファールをもらい、フリースローの展開が作られています。
そこから考察するとこのポップアウト→逆サイドのパスがどれだけ効果的なパスなのかがイメージできるではないかと思います。
また、そのパスに至るまでに、カーク選手に全く迷いがありません。
それはアルバルク東京におけるルカHCのセットオフェンスの考え方はもちろん、カーク選手やそのパスの受け手になる選手の受け方、タイミングが素晴らしいことが理由に挙げられます。
ぜひ、実際の映像を調べて見てください。
そして、ポジションの分布ですが、キートップが1番多くなっていますが、
それはアルバルク東京が使うセットオフェンスの形が1つ影響を与えています。
また、それ以上にその前後関係を作る上で、いいスペースを構築しながら、ボールを止めないために、キートップが重宝されているのだと考えられます。
また、ダイブとポップアウトの配分もある程度、そこには規則性がありますが、カーク選手の判断力の高さとそこに至るまでの演出力の高さも見逃すことはできません。
前のプレーでのディフェンスの反応や結果なども考えながら、その時にディフェンスにとってどちらが脅威になるのかを常に考えてスクリーンをセットし、その後の動きに至っていると感じます。
個人的にカーク選手が素晴らしいなーと感じる部分は、
スクリーンがいいタイミングでセットできるまで、動き出すタイミングとセットまでのスピードをコントロールできる部分だと思います。
これは個人的なスキルと言えるでしょう。
このように、個人的に大好きなピックアンドロール、そしてそれを巧みに使いこなすアルバルク東京、さらにはアレックスカーク選手のピックアンドロールは発見も非常に多く、学べる点がたくさんあります。
僕は昨シーズンから言い続けていることがあります。
日本のバスケットボールがレベルアップするためには、ブースターのバスケットボールを見るレベルが上がる必要がある。
その中で、アルバルク東京はルカHCになり、戦術的な凄みが増してきました。
だからこそ、アルバルク東京のブースターはバスケ観戦レベルを上がるチャンス!!なのだと思います。
逆に言えば、やられたサンロッカーズ渋谷のファンはこれをきっかけにそれダメだよ!そこはこう守らないと!!ということがわかれば、ものすごいと思いませんか?笑
もちろん観戦の仕方は人それぞれです。
強制されるものではありません。
しかし、このチャンスが5年、10年先のアルバルク東京、ひいては日本バスケットボールのレベル向上のきっかけの1つになることは間違いありません。
ナンバー1になったクラブのブースターはバスケを知っている。
これ、かっこよくないですか?笑
ブースターもそんな未来をアレックスカーク選手のプレーから受け取っていく責任のようなものがあるのかもしれません。
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