どんな人にも、あの時…と振り返る時がある。
どんな人にも、大切にしたい想いがある。
それでも、変化していく環境や時代の流れに自分自身もどこか流され、大切な何かを見失ってしまう時がある。
気づけば、この連載は1年2ヶ月も更新が止まっていた。笑
これを書き始めた頃の自分は、バスケットボールとともに知らなかった街の街の魅力や人の温かさに触れるたびに、心が温かくなったことを思い出した。
バスケットボールが色んなところに自分を連れて行ってくれ、色んな出会いをくれた。
その中でも、自分にとって大好きな場所となったのが、アースフレンズ東京Z、蒲田の街だった。
目次
東京Z 輪島射矢、在籍3年目
輪島射矢選手が東京Zに在籍して、3年になる。
決してプレータイムの多い選手ではないが、それでも様々な役割をこなし、気づけばチームの中心選手の1人になったと言っていいと思う。
これを読んでくれている人はご存知だと思うが、僕と輪島選手は中学の先輩後輩である。
今は、いじられ役が多い輪島選手ではあるが、当時はもう先輩の権力を使ってカクカクシカジカ…(以下自粛)
それでも、僕らは先輩達が大好きだった。
そんな輪島選手がプロ選手となり、どこかイメージはジャーニーマンのイメージもある。
栃木、山形、福島、新潟、そして東京
各地に多くのファンがいて、輪島選手を通じて、僕自身も多くのファンの皆さんとも出会うことができた。
毎年更なる自分の成長を信じて、新しい環境を選んでいたように思う輪島選手が、東京Zで3年目のシーズンを送っている。
2年目の大怪我、チームの支え、それに対する想い、感謝は様々な媒体でコメントを残しているが、それ以上にホームタウンである蒲田の街や東京Zのブースター、スポンサーへの想いも強いのではないか。
個人的に輪島選手を見ていると、そんなことを感じる3年目な気がしている。
コートに入ると空気を変えてくれる
そんな輪島選手が4月18日のvs青森ワッツ戦に第3クォーターから登場し、早々に得意の3ポイントを沈めた。
僕も多くの方から「輪島選手が登場する時が1番沸くよね!」と声をかけてもらう時がある。
色んな人からそんなことを言われると、自分のことではないが、本当に嬉しくなる。
僕自身、今は色んな媒体で様々な発信や企画をやらせてもらっているが、スタートは輪島射矢という選手からである。
そして、思い返すと、輪島選手は昔からコートに入ると空気感を変える存在だったな…そんなことを思い出した。
決してすごくうまいわけではなかった。
それでも、輪島選手に誰もが期待していた。
それはオンオフの切り替えであったり、バスケットボールに対する向き合い方であったり、その人間的な魅力からくるものだったのかもしれない。
そして、今も限られたプレータイムの中で、きっちりと仕事をこなしていくる。
そのための準備を決して惜しまないことは、東京Zファン、輪島射矢ファンの誰もが知っていることのように思う。
けれど、それは今に始まったことではなく、輪島選手が昔から大好きなバスケットボール、その試合に最高の自分を表現するために続けてきたことなのだと、今更ながら気づいた。
仲間に捧げた3ポイント
コートに立ち、早々に決めた3ポイントはこれ以上ないほど綺麗な放物線を描いて、リングに吸い込まれた。
そのショットには輪島選手の想い以外にもっと大切な想いが込められていたことを、僕らは試合終了後に知ることになる。
前日に怪我をしたチームメイトの増子匠。その怪我がアキレス腱断裂という大怪我だった。
この試合はキャプテンの久岡幸太郎選手が増子選手のユニフォームを着て登場したり…それぞれがそれぞれの想いを持っていたと思うし、輪島選手も例外ではない。
何より、昨シーズン輪島選手自身も大怪我をし、多くの苦しみを味わった。
この連載も、2月22日大田区総合体育館
東京Zが14連敗のトンネルを抜けて、輪島選手が涙を流した試合以来の更新である。
(本人は泣いてないといまだに言う)
話がそれたが、この試合で2本の3ポイントを沈め、MVP(本日のヒーロー)に選出された。
輪島選手は驚きながらも、クラブ、地域、スポンサー、そしてブースターへの感謝を述べて、「匠に捧げた3ポイント」だと言葉にした。
それをあの場でサラッと言えることが彼の最大の魅力であり、多くのファンを惹きつけるのだと思う。
たった1本の3ポイント
けれど、それ以上の価値を作り出す為に、その1本にすべてをかける男
その存在価値の大きさを改めて感じたし、チームも4連勝と今シーズン最高の盛り上がりを見せた。
最近、様々な活動をさせてもらう中で、個人的な気持ちを言いにくくなったところがあるが、今回だけは言わせてほしい。
輪島射矢のファンでよかった。
心からそう思ったし、輪島選手を通じて、東京Zに魅了され、蒲田の街が大好きになり、多くのブースターと交流を持つようにあった。
個性的な皆さんが(褒めてる)バスケットボール、このクラブを心から愛している。たまに飛び交う厳しい言葉もバスケットボールを本当に愛し、クラブを愛しているからこそであり、その想いを多くの人がありのままに表現するこのクラブ、そこに関わる温かい皆さん、蒲田の街が僕も大好きになりました。
それはまるで、帰る場所が1つ増えたような家族のような温かい場所で、そんな場所がこれからもあり続けてほしいなと思うし、そんな多くの出会いが自分のバスケットボールライフの財産です。
あと今シーズンも残り数試合。
大変なシーズンだったけど、素晴らしいシーズンだったと言えるようなエンディングになると僕は信じている。