目次
- 沖縄のバスケ熱
- データから振り返る
- 8秒の攻防
- アジャストの攻防
- 適応力が高いのはどちらか
こんにちは、宮本です。
先日書いた第3節秋田vs東京のゲームレポートが想像以上の反響でした。
Bリーグ第3節 秋田vs東京
ありがとうございます。
そして、本当に素晴らしいゲームでした。
今シーズン87ラボは秋田を注目しています。
その理由は「継続性」
HCが代わりつつも、継続性を感じるチームはまだ日本のバスケチームには少ないです。
指揮をとる前田HCも僕にとって非常に魅力的です。
今回は琉球戦ゲーム1を振り返り、考えていきます。
琉球の佐々HC、そして今シーズンからACを務める藤田さんも僕にとって非常に魅力的笑
少し点差は離れてしまいましたが、本当に面白いゲームでした。
87目線で振り返っていきますので、よければ最後までお付き合いください。
沖縄のバスケ熱
まず琉球ホームのゲームを語る時に絶対に通らなくてはいけないものがあります。
それがアリーナの雰囲気、ブースターの熱量です。
以前もこの話には触れました。
B think 〜強いチームはなぜ強いのか〜
よかったら振り返りで読んでみてください。
僕はブースターやアリーナにはカラーがあると思っています。
先日の秋田をピックアップしたものでも、CNAアリーナの雰囲気の素晴らしさについて触れました。
琉球もまたその独特の雰囲気の素晴らしさは、配信でも感じるアリーナです。
まず、圧倒的にカメラを持っている人が少ない。
これはバスケを見に来ている人の多さだと感じています。
(決してカメラを持っている人は悪いわけではない)
またいいプレー、悪いプレーに対する評価がしっかりとされている。
ホームなのに、納得いかないプレーには厳しさがあるように思います。
でも、だから魅力的であり、だからコートで行われるプレーに求められる水準が高くなるのだと思います。
昨シーズン、レバンガ北海道に所属し、今シーズンNBLカナダに挑戦する山本柊輔も琉球のホームアリーナでのプレーのしにくさについて言及していました。
文化としてバスケが根付く沖縄独特の雰囲気は=チームの強さや進化の力になっていると思います。
また、配信で見える範囲の人は結構じっくりと試合を見ている人が多いです。
おそらく声を出しているのは上の方のブースターなのでしょうか…
最近感じるのは上からくる声は立体感を感じます。(完全主観)
秋田のCNAアリーナもそうですが、コートレベル以上に高いところから声はより雰囲気を作り出すのかもしれません。
CNAアリーナ、そして沖縄は個人的に行ってみたい、感じてみたいアリーナの1つです。
データから振り返る
さて、今回もデータを振り返ります。
#琉球ゴールデンキングス vs #秋田ノーザンハピネッツ ゲーム1
どちらもハードなDFを仕掛けつつ、命運を分けたリバウンド
アジャストの連続の試合の中で、完成度は現状秋田の方が上だったが、琉球は間違いなく60試合で良くなる。
明日も注目! pic.twitter.com/GBw51fVMzE— 87Basketball Lab (@87basketball) October 19, 2019
Box score Bリーグ公式サイトから引用
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=4212
命運を分けた1つはリバウンドだったように思います。
どちらもディフェンスがいいチームですが、そこの完成度が現状、秋田の方が上だったように感じました。
間違いなく琉球はゲーム2、そして前半戦でここをしっかりと修正してくるでしょう。
また、この試合ジョシュ・スコットが休みでした。
ブルックスはリーグ初出場でしたが、コーチ陣からすれば、上位を目指す中で、3外国籍選手がどの組み合わせでも、同じ水準でプレーを遂行できるようにマネジメントをしてくるはずです。
ジョシュ・スコットがいれば少し展開は変わった可能性は大いにありますし、入れ替わりが大きかった琉球の完成度はまだまだこれからなので、厳しさを感じるアリーナに集まるブースターの見る目と共にしっかりと進化していくのだと思います。
秋田のeFG%は素晴らしいの一言です。
東京戦の勝利がここの数字向上(メンタル的にも)につながっているのかな…
というのが1つと、琉球のDFがまだしっかりと構築されてない中で、その隙をしっかりとついて勝ち切った秋田は、ある意味前半戦でしっかりと勝てる可能性のある試合を、今回のように勝ち切ることが重要になってくると思います。
8秒の攻防
この試合、個人的に面白かった攻防が2つあります。
その1つが「8秒の攻防」です。
バスケットボールは時間制限が非常に多いスポーツです。
8秒というのはバックコートからフロントコートにボールを8秒以内に運ばなくてはいけない。
というルールですが、DFを特徴とするこの2チーム(秋田にとっては前節の東京も)のここの攻防は非常に面白かったです。
バスケは24秒以内にシュートを打たないといけないスポーツです。
よって、より速く攻める側のコートにボールを運びたい。
そして、そこに対してどちらのHCもしっかりと仕掛けてきます。
ボール運びにより時間をかけることによって、フロントコート(攻めるコート)での時間を潰すことができます。
また、フロアバランスも狂わせることで、エントリーをうまくさせない効果もあります。
ここの攻防が非常に面白く、前線からプレッシャーをかけたり、ハーフライン付近でダブルチームをかけたりと、相手にスムーズにボールを運ばせない攻防が多くありました。
どちらも良かったのですが、ここで少し、劣勢になったのが、琉球で、秋田はディフェンスに立体感もあるので、琉球のミスやミスにならないミスが増えてしまった印象があります。
(詳しくはまたいつか)
ゲーム2に向けて、1つ注目したいのは、この場面でボールマンがロールやドリブルチェンジが増え始めたら、少しエントリーに歪みが出る可能性が高いという点です。
ゲーム2はそのあたりも注目すると面白いかもしれません。
アジャストの攻防
次に「アジャストの攻防」です。
これは個人的に好きで笑
僕はHCの采配や指示に注目するのが好きです。
この試合、琉球は秋田のハードなディフェンスに苦しみました。
そこに関しては秋田も同じことが言えます。
ただ、現状秋田の方がディフェンスの完成度が高かったと思います。
特に3人目のディフェンスがしっかりと動く。
詳しくは前回の更新を
Bリーグ第3節 秋田vs東京
そこで琉球はアジャストします。
1Qはハイピック(コートの真ん中、スリーの外あたりでのピックプレー)が多かったのですが、ここは秋田のハードショーからのチームディフェンスに苦しみます。
(ここも詳しくはいつかどこかで)
結果、2Qに琉球はフロアバランスを変え、ウイングピックをメインに使います。
(元々このセットも持っているのだと思う)
ボールサイド(ボールがある方)を2人のピックプレーにし、オフボールサイド(ボールがない方のサイド)のショルダー、ウイング、コーナーに人を配置します。
そうすることで、秋田の3人目のディフェンスの反応が起こるとコーナーが空き、ローテーションすると、ウイングが空く
という形を多めにします。
この時点で僕は尊敬する佐々さんを、より尊敬します笑
しかし、ここからが面白かった。
今度、秋田の前田HCは琉球のアジャストにさらにアジャストします。
ウイングピックが来た場合に、間合いを詰め、ボールマンをサイドラインに追い詰め、孤立させるようにします。
結果、ここで琉球のオフェンスが停滞。
これが3Qあたりです。
そこからもアジャストの攻防が続くのですが、この3Qが勝負の決め手となりました。
このように瞬時にアジャストをする力、それはそこまで準備してしっかりとトレーニングを積んでいる証拠です。
バスケットボールは当たり前ですが、対人スポーツなので、相手がしてくることに対処しなくてはいけません。
自分たちがやりたいことだけをできるわけではない。
この2チームがどこまで準備していたか。
それがすごくわかる試合で、その部分で現状は秋田が1つ上でした。
しかし、琉球も間違いなく、これからステップを上がっていきます。
個人的には最後に、この2チームのCSでの対戦を見たいなと感じるゲームでした。
適応力が高いのはどちらか
そして、ゲームは続きます。
すぐにゲーム2が行われます。
これがBリーグの難しいところで、先ほども話したアジャストの部分
また、元々の自分たちのやり方
そのバランスが問われます。
できたなかったことは何か。
それは自分たちができなかったのか、それとも相手にやらせてもらえなかったのか。
そういう意味で、コーチ陣が今、まさに試合を振り返り、試合前の午前中に選手たちに何を伝えるかを考えているはずです。
そういう意味で、選手たちの適応力が問われます。
ゲーム2の勝敗はどちらが「適応力が高いか」が1つ鍵を握るでしょう。
そしてもう1つがスタッフです。
どこまで考えを巡らせ、どこまで、どのように選手に伝えるのか。
そういう意味で、
琉球の佐々HCと藤田AC
秋田の前田HCと前田AC(そう言えば苗字一緒でした笑)
の見えない攻防も注目です。
どれだけ選手に的確に、そしてモチベーションを上げる持っていきかたができるか。
そんな攻防もゲーム2の注目ポイントだと思います。
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