- フリースローは難しい
- 第19節渋谷vs北海道より
- 特異なシュート
- フリースローはパッティングに近い
- フリースローはどんな影響があるのか。
こんにちは、宮本です。
昨日のBリーグサンロッカーズ渋谷vsレバンガ北海道の試合で、レバンガ北海道から考えるバスケットボールを書きました。
レバンガ北海道から学ぶバスケットボール 第19節 vs 渋谷
その中で、フリースローの話を書いたのですが、今回はちょっと僕なりにフリースローのことを書いて行きたいなと思います。
まず断言したいのは、コーチ経験なども含め、フリースローは本当に難しい
ということです。
みなさんが知っていることも知らないこともあるかもしれませんが、何か役に立てば嬉しいです。
目次
フリースローは難しい
繰り返しになりますが、フリースローは難しいです。
それはスキルとしてもそうですし、ゲームの構成要素、マネジメント部分としても難しいと考えています。
僕の経験上やいろんなところで言われている観点から考えるとフリースローはだいたい70%〜75%くらいの確率で成功すると思います。
(もちろんチームや状況によって様々です。)
そして、1試合で10点〜15点くらいがフリースローの得点になると思います。
1試合の得点が70点〜80点くらいと考えると確率としては得点の15%前後くらいだと思います。
ということは毎回ゲームでは15本〜20本くらいのフリースローがあるかと思います。
(僕の調べなどなので、違う場合はぜひ教えてください。)
コーチの時などはそういう部分を考えますが、あくまで平均だったり、試合によって違うので、非常に難しいです。笑
この確率、得点数を見て、皆さんはどう感じるでしょうか。
第19節渋谷vs北海道より
このゲームのスコアは85-80で渋谷が勝利
その中でフリースローは渋谷と北海道のどちらも6/13の46,2%でした。
前述の記事ではレバンガがフリースローを落としたことが敗因にあったと書きましたが、実は渋谷も同じ確率で、本数も同じ
そう考えると全体的に渋谷の方が展開の作り方がよかったのかもしれません。
ある視点から考えれば、敗因はフリースローとは言えないとも考えることができます。
(厳密にはシチュエーションや時間帯もあるので、その辺は今回は置いておく)
どちらのチームも数字的には全く良くないゲームでした。
特異なシュート
フリースローとは非常に特異なシュートです。
バスケットボールとは止まらないスポーツだと思います。
何が止まらないかというと、得点が入った後も時間が止まらないスポーツ
4Q残り2分は止まりますが、サッカーや野球、バレーボールのように、得点が入ってみんなで喜ぶ
というシチュエーションはありません。
そういう場面はバスケットボールにおいて、フリースローの時と、バスケットカウントの時だけです。
要するにバスケットボールのシュートにおいて、フリースローは非常に特異なシュートだと言えます。
部活などを頑張っている選手はフリースローで負けた経験があると思いますし、ブースターの方もフリースローで負けた。と感じるゲームがあると思います。
しかし、特に部活を頑張るプレーヤーはフリースローの練習をすごく重要視したことはないのではないでしょうか。
今回そこへの言及は長くなるので、簡単に終わらせますが、
バスケットボールにおいて、常に同じ距離で、常にノーマークで打てるシュートはフリースローしかありません。
また、止まった状態から打つシュートもおそらくフリースローしかありません。
バスケットの他のプレーはバスケをやっていれば練習ができますが、フリースローは意図的に練習しないと練習ができません。
(なので、練習と練習の間などにフリースロー練習をするチームが多いと思います)
そういう部分を理解するだけでも、フリースローの考え方、捉え方が変わってくると思います。
また、フリースローは重要視されます。それはなぜでしょうか。
それは時間が止まった状態で加点できる唯一のシュートだからです。
そう考えるとすごくお得だと思いませんか?
0秒で最大3点取れるシュートは他にはありません。
いろんな側面から考えても、当たり前になっていますが、フリースローは非常に特異なシュートなのです。
フリースローはパッティングに近い
フリースローはパッティングに近い
この言葉に聞き覚えがある方はいるでしょうか。
昔、ゴルフ界で世界ランキング1位にもなった宮里藍さんのサロンパスのCMのセリフです。
宮里さんは中学までバスケもやっていて、すごくバスケがうまいです。
実際CMでも綺麗なシュートフォームからフリースローを沈めています。
僕はこの感覚がすごく正しいと思っています。
ゴルフの難しさは静と動の感覚です。
バスケットボールはコートの中をずっと激しく動いていますが、フリースローだけが常に同じ距離からノーマークで止まった状態から打つシュートです。
ゴルフも自分をきっかけに静から動に向かって動き、止まっているボールにエネルギーを伝えます。
(厳密にはちょっと違う)
フリースローもそれに似ている。
野球のピッチャーなどにも似ているかもしれません。
イップスという言葉を知っているでしょうか?
イップスとはゴルフクラブが上がらない。とかボールが投げれない。という精神的な部分で自分の体をうまくうごせないゴルフから様々なスポーツで使われるようになった言葉です。
ある意味、フリースローもイップスになる可能性がバスケットボールで大いにあり得る動きです。
静から動に動くというのはそれだけ難しいことだということがなんとなくわかってくれればと思います。
人間は止まっていると何かを考えてしまう生き物です。
バスケで激しく動いている時は無意識という状況がよくありますが、フリースローだけはほぼ確実に意識的な状態です。
時間もわかるし、点差もわかる。
周りの応援している人の空気感もわかる。
これを決めたら…と考えてしまう。
僕はそういう意味で、フリースローが難しいこと、そしてゴルフなどの知識を合わせて伝えることもあります。
また、実際にやってみて、難しさを体験するとフリースローの難しさも理解できたりするので、今、現役でやっている選手はキャッチボールやゴルフをやってみることもいいかなと思います。
フリースローはどんな影響があるのか。
では、どうやってトレーニングすればいいのか。
どうすれば確率が上がるのか。など他にも色々あると思うのですが、今回は最後にフリースローはどんな影響があるのか。
ということを考えたいと思います。
バスケを観戦する中で、フリースローは重要だ!
と考えている方はほぼ全員だと思いますが、一体なぜ重要なのでしょうか。
僕が1つあげるとすると、リバウンドとディフェンスです。
先ほども書きましたが、フリースローは0秒で最大3点加点できるシュートです。
バスケットボールにおいてリバウンドというものがかなり重要です。
このリバウンドですが、シュートを打ったときのポジションがかなり重要視されます。
フリースローはリバウンドのポジションが常にディフェンス側が有利な状況でスタートします。
しかし、普通のシュートはオフェンスが動いている状態なので、オフェンスリバウンドの可能性も結構な確率であります。
しかし、フリースローに関してはかなりの確率でディフェンスがリバウンドを取れます。
1点で相手ボールにするか。
2点で相手ボールにするか。
では、かなり話が変わってきます。
しかも2点(2本成功)、または2本目だけ成功で相手ボールの場合は、エンドからのスタートになりますので、いい状態のポジションでディフェンスを始めることができます。
それは次の相手のオフェンスを止めるためにも非常に大切な要素だと思います。
メンタル的にも通常のシュートが40%前後の成功率に対して、フリースローが75%だとすると外した時のディフェンスに戻るメンタルにも何かしらの影響を及ぼすことは想像に容易いと思います。
今回の46,2%はかなりしんどいですね。笑
そう考えると、調べたことはないですが、1本目のフリースローを外し、2本目を成功の50%と、1本目のフリースローを成功し、2本目を失敗するのでは、そのあとのディフェンスの失点率も変わってくるかもしれません。
例えば、育成年代でフリースロー後に失点が多いチームがあったとしたら、フリースローの練習の仕方が間違っていると断言できます。
(長くなるのでまた今度)
フリースローは外すことで、得点チャンスを逃した。
という以上にそのあとのディフェンスへの影響が大きいと個人的には感じています。
だからこそ、沈めたい。
そして、何より、常に同じ距離で常にノーマークなのに、静から動に動く要素が入ることで格段に難しさが増す上に、決まって当たり前と思われがちなシュートだからこそ、難しいと僕は考えています。
僕は割とフリースローが得意な選手でした。
逆にシュートが下手なので、意図的にフリースローを取りにいくタイプの選手でした。
フリースローを中心とした攻防も様々なものがあります。
何かそうなんだ。ということがあれば嬉しいですし、得意だと思ったいる僕でも、外したときの周りの空気感はメンタル的にきつい場面が多々ありました。
外した時、何かいい応援の方法などはないのかな。
とBリーグ見ながらよく思います。笑
心理学者などがいれば、ぜひ考えを聞いて見たい案件です。笑
長くなりましたが、これもまだフリースローのごく一部ですが、何か役に立つ情報があれば嬉しいです。
ぜひ、皆さんも気が向いたら、フリースローを取り囲む攻防に注目して見てください。
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